民主党 中野区議会議員 中村延子 なかむらのぶこ

個人献金のお願い みずほ銀行
中野支店(351)
普通 1164639
名義:中村延子後援会
2022.02.16

第一回定例会で一般質問しました!⑥

(6)新庁舎整備とDX推進について

 新庁舎の竣工まで、2年、その3か月後には開設が迫っています。新庁舎への移転は、これまで業務の効率化や区職員の働き方改革の視点が重点に置かれており、あまり区民にどんなメリットがあるのかという視点では議論されてきていないところもあると感じています。中野区では昨年「情報化推進計画」を策定しました。今後、令和6年度の新庁舎への移転を契機としたDXを効果的に進めていくためには、行政手続きのオンライン化やデジタルデバイドの解消など、主に区民を対象とする取り組みのほか、庁内の事務効率化や働き方改革など主に区職員を対象とする取り組みなど、多岐に渡る組織横断的な取り組みを全庁的に推進する必要があると考えます。近年の目まぐるしいICT技術の発展、浸透に伴い、区民生活をよりよい方向に変革するDXの推進は、同時期に新庁舎移転を控える中野区においても、その推進体制の確立が喫緊の課題となっていると認識しています。

新庁舎移転は、区民サービスを飛躍的に向上させるまたとないチャンスです。来年度から、情報システム課と新区役所整備課により、DX推進室が組織されます。新庁舎開設が2年後に迫る中、集中的に新庁舎移転を契機とした業務改革を実践していくとの決意の表れだと受け止めています。今後、区民の利便性向上と地域の活性化や、効率的で質の高い情報基盤の整備による区政運営の推進など、新庁舎に関連する事項のみならず、庁外施設も含め全庁的なデジタルシフトなど、多岐に渡る横断的な取組について、どのような検討・実施体制で進めていくのか、区の考えを伺います。

DX推進室には、令和3年度第4次補正予算で議決された5年間の任期付き職員の活用もあります。当初情報システム課で5名、学校教育課で2名の人員の計7名程度を募集する事としていましたが、2月からの採用はどのようになっているのか、お示しください。また、この人材の区のDX推進にもたらす効果をどう考えているのでしょうか、伺います。

先の総務委員会において、新庁舎における窓口サービスの概要が示されました。新庁舎では、区民の方の移動や手続きの利便性を改善するため、全庁に共通の発券機を導入し連携のとれた案内を行うとのことです。これにより窓口連携に係る統計情報が収集でき、業務改善につながるとのことです。来年度から、国保窓口と戸籍住民窓口に先行導入を行うとの報告でしたが、連携等の試行を行い、統計的なデータについても分析を行うことで、新庁舎での窓口サービスの更なる改善につなげていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

また、新庁舎では、書かないというコンセプトを掲げていますが、現庁舎では窓口ごとに申請書を作成しており、同じ情報を何度も書く必要があるといった課題を解決するため、申請書作成の負担を軽減するシステム導入を検討するとのことです。これについては、どのような窓口と連携した運用を考えているのでしょうか。現在の検討状況を伺います。

関連して、おくやみ窓口について伺います。超高齢社会・多死社会にある中で、身内の葬儀や手続きで心身ともにつらい状況にある方が窓口でたらいまわしにあう事による負担軽減のための改善が急務です。令和2年第一回定例会でわが会派の山本議員からも質問致しましたが、その際は案内や相談の方法について検討するとの答弁でした。現在のおくやみ窓口の検討状況を伺います。現庁舎で実践できることからはじめ、新庁舎移転につなげていただきたいと考えますが、区の見解をお示しください。

また、窓口サービスの在り方を検証していく中では、今以上に委託できる窓口業務はないかの精査が必要です。反対に令和3年度から委託を取りやめた保育課の入園相談ように直営に戻す事により効率化が進むこともあるかもしれません。特に、新庁舎2階には、現庁舎で窓口業務を委託している戸籍住民課窓口や国民健康保険窓口が配置されるとのことですが、これらの窓口においてこうした検証はこれまでに実施してきたのか伺います。庁舎移転のタイミングと委託化のタイミングが重なってしまう事は混乱を招く恐れがありますが、更なる委託化が可能と判断された場合は、新庁舎移転にむけた委託化計画を検討する必要があると考えますがいかがでしょうか。

次にペーパーレスの取り組みについて伺います。これまでもペーパーレスの取り組みを進めてきましたが、まず現在の進捗状況をお示しください。ひとことにペーパーレスを推進するといっても、これまで行ってきた文化ややり方を変えていくのは簡単なことではありません。文書の削減に併せ、押印廃止の取り組み、電子申請の拡充、統合型GIS導入など、関連するそれぞれの取り組みの時期をにらみながら、計画を進めていく必要があります。これからの取り組みとして、文書種別ごとの量等を調査、分析し、それぞれの部署の特性に応じた課題の抽出、対応策を講じる必要がありますが、具体的にどのように進めていく考えか伺います。また、押印廃止を前提として、電子申請の拡充や、窓口サービスの実施など、全庁的に業務改善の取り組みを推進すべきと考えますが、見解をお聞かせください。

オンライン相談の拡充、セルフサービスの充実、窓口サービスの更なる改善検討など、新庁舎移転に関わる様々なテーマを一つずつ重点的に解決していくためには、全庁的な連携、協力体制のもと、集中的に取り組み、区民サービスの向上、職員の業務改善、課題解決につなげていく必要があります。今後、どのような検討体制で進めていく考えか伺います。

2022.02.16

第一回定例会で一般質問しました!⑤

(5)中野駅周辺の施設マネジメントについて

まず、商工会館跡地について伺います。旧商工会館は、前区政の10か年計画では、売却となっていたものを昨年10月に策定した区有施設整備計画で土地利活用による民間整備を誘導し、施設の一部は、産業振興の総合的支援機能の強化を図るものとし、産業振興センターの経営支援機能及び経済団体事務所を移転するとしたものです。1月24日の総務委員会に「中野区立商工会館跡地活用事業に係る事業者募集について」の報告がありました。50年~70年の定期借地を設定し、PPPというこれまで中野区が取り組んだことがない仕組みを利用しての活用となります。事業者選定過程は、より公平性が求められますが区の見解をお示しください。また、売却をした場合は、およそ15億円になるとのご答弁でした。定期借地権を設定する為、将来的に土地は戻ってくるものの、用地利活用により区の負担を軽減するだけでは不十分と考えます。評価点では価格点を高く設定すべきと考えますがいかがでしょうか。さらには、17~8階建の建物になる見込みとの事でしたが、周辺住民への丁寧な説明なしには事業の成功はありません。いかがお考えでしょうか。
中野駅周辺の権利床等については、区有施設整備計画の中で、中野駅至近の利便性を活かした区民サービスの向上に資する活用のほか、民間活力も視野に入れ、検討を行いますとありますが、どれも具体的ではありません。まず、中野二丁目地区再開発権利床について伺います。12月総務委員会に区有地の活用方針(案)についての報告がありました。ここでは、区の権利床を事業者に貸し付け、事業者の本来事業と地域情報交流スペースの一体的運営により、人々が集い交流し、情報を発信していく空間を検討と示されました。この権利床は契約期間が上限30年となっており、本来事業は有償、地域交流スペースは無償となります。この地域情報交流スペースはどういった目的で、どのような方を対象に区として必要と考えられているのでしょうか、伺います。
これまで中野区では、民間活力の活用を掲げ行った事業の中には、桃ケ丘小学校跡地や温暖化防止推進オフィスの活用など由々しき事態となった案件も複数ありました。当時の反省をいかし、失敗を繰り返さない為にも、十分な検討をすべきです。区の活用方針と方向性が違う場合には契約条項で解除できるような仕組みの検討も必要と考えます。見解をお聞かせください。

中野セントラルパークの賃借床、現在のICTCOについて伺います。平成25年9月から、中野セントラルパークイースト・サウスの一部を区は、一般社団法人中野区産業振興推進機構に対し定期賃貸借し、中野区産業振興拠点事業を進めてきました。現在の協定及び定期賃貸借契約期間は、令和4年8月31日までとなっており、今回の期間満了をもって協定・契約を終了することになっています。思い返せば、区は、区内産業活性化に寄与する都市型産業の集積・創出を促進する事業を誘致するため事業者を募集、四季の都市が出来た平成24年4月当初から入居していただくスケジュールで公募を行いましたが、2次審査において最終選考まで至りませんでした。その結果、このスペースは1年半何も使われずに空いている状態となってしまいました。その間、共益費(年間1400万円)だけが歳出として出ていました。ICTCOとの契約終了については、10月の区民委員会に報告されていますが、その後の活用については議会に報告されていません。計画のみならず賃貸者が決まっていなければ無意味に管理費を支払う事が再度発生してしまう事になりますが、現在の検討状況をお示しください。区有施設整備計画には、中野四季の都市の特性などを踏まえた賑わいに資する機能を誘導するものとしていますが、この賃借床の活用について、早急に考え方の整理が必要です。区の見解をお聞かせください。

中野駅新北口駅前エリア再開発権利床については、権利変換により保有する資産については、権利床(土地及び床)として取得するものとし、民間事業者への貸付など行政サービスの財源確保を目的とした資産の有効活用を図るとしています。床として持つ事は、非常に高い維持管理費が発生するというリスクもあります。そのリスクを最小限にとどめ、出来る限り財源を生み出すよう使うべきです。見解をお聞かせください。
また、権利変換計画は令和5年度に認可するスケジュールになっていますが、権利床に関する事業者との大まかな合意はいつ頃されるのか伺います。その前に考え方を議会へ示す必要があると考えますが、区の見解をお聞かせください。中野駅周辺でどういった機能、どのような施設が必要なのか全体像があり、それを踏まえた施設マネジメントの観点が重要だと考えます。本来は、区有施設整備計画の中で全体像を示すべきでした。わが会派として、中野駅周辺にも子育て支援施設は必要だと考えますが、全ての施設に必要なわけではありません。この先、中野駅周辺ではこれら権利床や賃貸床が出てくる中で、改めて全体像を考慮した中野駅周辺の施設マネジメントが必要だと考えますが、区の見解をお示しください。現在の考え方のように、それぞれの施設で見ていく事は、全体像が見えなくなってしまう懸念があります。見解を伺いこの項の質問を終わります。

2022.02.16

第一回定例会で一般質問しました!④

(4)子育て先進区について伺います。

妊娠出産子育てトータルケア事業について伺います。1月18日の厚生委員会に「妊娠・出産・子育てトータルケア事業の改善・拡充に向けた考え方について」が報告されました。かんがるー面接時にすべての妊婦にケアカードを発行することや、利用者自身のニーズに沿ったものを選択しやすくなるように改善されること、また経産婦を対象とした事業を実施することなど、これまで会派として求めてきた改善がされることは高く評価しています。なによりも、「すべての妊産婦が支援を必要とする存在であるとの観点」は非常に重要であり、区の姿勢を非常に高く評価いたします。
今回の拡充の中にも、家事育児支援サポーター養成講座受講費用助成対象規模を拡充など、担い手不足解消のためのものが含まれています。今なお、産前産後家事育児支援事業の予約がとれず、一番必要な産褥期に使えない事があると聞こえてきます。かんがるー面接時に産前プランニングが出来るよう案内することも検討すべきと考えますがいかがでしょうか。
次に、ペリネイタルロス(死産や流産による赤ちゃんとのお別れ)へのケアについて伺います。妊娠出産時の支援は徐々に増えてきました。一方で、流産は全体の妊娠の15%前後にのぼると言われています。また、死産は2%前後と言われています。高齢出産が増える中で、この割合は年々増加傾向にあります。意外と多くの女性が経験しているのにも関わらず、あまりその実情は知られていません。令和3年5月31日に厚労省から各自治体へ「流産や死産を経験した女性等への心理社会的支援等について」という通知が発出されました。この中では、「出産」には流産及び死産の場合も含まれるとされており、子育て世代包括支援センターにおける支援を始めとする各種母子保健施策の実施の際には、流産や死産を経験した女性を含め、きめ細かな支援を行うための体制整備に努めることとされています。中野区では、産後ケア等の事業に流産・死産についての記述はなく、対象とされているように見えません。厚労省の通知もある中で、産後ケアの対象に死産流産の方も含めるべきと考えますが、いかがでしょうか。これまでも例外規定にて対象としてきたのであれば、HPやかんがるーブック等の案内にもその旨記載すべきです。区の見解をお示しください。
三鷹市や台東区では、「流産・死産を経験された方へ」というページがホームページ上にあり、相談窓口や産後ケアの案内、またピアサポートグループのHPリンクなどの記載があります。お子さまを亡くされた後は、心身ともに疲弊している中で、すぐに情報にアクセスできるよう、中野区でもHP上にこうしたページを早急に作成すべきと考えますがいかがでしょうか。
国では令和3年度流産死産に関するさまざまな自治体職員向け研修を行っておりますが、すこやか福祉センターの職員はこうした研修に参加しているのでしょうか。今後、段階を踏んですべての保健師が研修を受けられるよう検討すべきと考えますがいかがでしょうか。
区の職員への対応についても伺います。職員が妊娠4か月未満で流産した場合最大で7日間の、妊娠4か月以上で流産・死産した場合は通常の出産と同じく最大10週の妊娠出産休暇があります。一方で、男性職員の配偶者が死産した場合、出産支援休暇の2日のみの取得となり、忌引きの対応とはなっていません。子どもを亡くした事に変わりはないのであれば、忌引きの対象とするべきと考えますがいかがでしょうか。

2022.02.16

第一回定例会で一般質問しました!③

(3)財政運営について

令和4年度当初予算案は、一般会計が1579億3500万円と過去最高となりました。詳細は予算特別委員会での議論となりますが、財政運営について伺います。来年度当初予算案は、数字を見ると令和2年度よりも歳入が増えており、好予算に見えます。新型コロナウイルス感染症は、さまざまな変異株の出現により、なかなか収束の見通しがとれない事は事実です。また、今後の扶助費や施設更新経費の増加など、財政的な課題が近い将来に待っている事も事実です。一方で、今年度第11次補正予算では、歳入の上振れが計100億円にも上りました。緊張感をもった財政運営が必要だという認識は共有していますが、一方で財政の非常事態と呼べる状況にはないと考えます。今一度、区の見解をお示しください。

来年度予算編成においては、基準となる一般財源規模を令和3年度と同様に687億円とされました。歳入の一般財源は803億円で、116億円も超過しています。また、一般財源充当事業費は761億円となり、74億円財調基金からの繰り入れを行っています。こうした状況は、基準となる一般財源規模があってないようなものに見えてしまいます。新型コロナウイルス感染症の蔓延以前は、基本計画にて財政運営の考え方を整理しお示しする予定でしたが、一般財源は少なくとも10年間は、令和2年度の水準には戻らないと予測していたため基本計画では基準となる一般財源規模の考え方を踏襲し、また687億円と設定されました。その予測は、1年間で大きく乖離しました。豊島区では、投資的経費を除く歳出に必要な一般財源は標準財政規模で行うことや、財政調整基金の残高は標準財政規模の2割以上、公債費比率の目標を10%以下と設定し財政規律を守っています。こうした事例も参考にしながら、財政規律を保つ新たな財政運営の考え方について検討をするべきと考えます。なるべく早期に新しい考え方を議会へ示すべきと考えますがいかがでしょうか。

2022.02.16

第一回定例会で一般質問しました!②

(2)新型コロナウイルス感染症対策について伺います。

はじめにワクチンについて伺います。まずは3回目接種について伺います。64歳以下の区民は、3月1日に2回目接種から7か月経過とする予定でしたが、予約状況に余裕が見込まれるため、同日付で6か月経過後に前倒しすることとされました。同時に、中野サンプラザで行われている集団接種の空き枠を利用し保育士等への接種を促していく事としました。
昨年8月、千葉県で起きてしまった陽性妊婦による死産は大変痛ましく、中野区でも妊婦への1~2回目ワクチン接種の優先枠を作りました。妊婦は、死産や流産の危険性が高くなることだけにとどまらず、感染してしまうと対処法としても飲める薬が限られている事、また重症化リスクも高い事がわかっています。現在は、妊婦を受け入れる病床もひっ迫しています。特段リスクの高い妊婦に対する優先枠を設けるべきと考えますが区の見解をお聞かせください。
新型コロナウイルスワクチンについては、妊婦以外の対象者は接種が努力義務となっています。一方で、先ほど述べたように感染をするとリスクが非常に高いのも妊婦です。アメリカCDCは妊婦へのワクチン接種を強く推奨しています。日本産婦人科学会も推奨しています。さらに日本産婦人科学会は、1月17日に厚生労働省に対し、妊婦の3回目接種に対する優先接種の要望を出されています。こうした背景がある中で、妊婦に対するワクチンの安全性や、また罹患することへのリスクに関して、特段の情報提供が必要だと考えます。ワクチン接種担当でチラシ等を作成し、妊娠届の際やかんがるー面接時に活用し、広報をしていく必要があると考えます。区の見解をお示しください。
次に5歳~11歳の接種について伺います。11歳で1回目を接種し、12歳で2回目となった場合などの対応については、国の動向を見定め、医師会とじゅうぶんに連携し混乱のないよう対応をしていただくようお願い致します。また、11歳以下のワクチンを扱う医療機関は、11歳以下ファイザー社製、12歳以上ファイザー社製、モデルナ社製の最大計3種類のワクチンを取り扱う医療機関も出てきます。くれぐれも接種間違いの事故が起きないよう、徹底していただく必要があると考えますがいかがでしょうか。
次に検査体制について伺います。第6波では、医療機関で使用されている抗原検査キットが足りなくなってしまい、発熱外来等でPCR検査へしわ寄せが行き、それにより検査結果の通知が遅くなってしまったケースもあったと聞いています。抗原検査キットの不足は急激な感染拡大により全国的に広がり、政府が事業者に増産の依頼をする事態となりました。思い返せば、昨年末に国から学校等へ一定数の抗原検査キットが配布をされ、中野区でも学校で活用されていると聞いています。不安によりそう事も必要ですが、こうした急激な感染拡大時には、いかに症状がある人がすぐに検査を受けられる体制を維持できるかが、重症化や死亡事例を出さないことにつながります。行政機関が持ち合わせていれば、区内の発熱外来を実施している医療機関に配布する事が出来たと考えます。一義的には国で検討をすべき課題ではありますが、区としても今後さらなる感染拡大が起きた際に必要な備えをしておくべきと考えますが、いかがでしょうか。

次に保健所機能について伺います。
12月8日の危機管理・感染症対策調査特別委員会には、「第5波の検証と今後の課題について」が報告されました。それまでは、一日あたりの陽性者数最大250人と想定したフェーズ5までの保健所体制を設定していましたが、第5波をうけて一日最大500人を見据えてフェーズ8までを想定した人員体制を整備されました。今回の第6波では、その想定をも上回る感染急拡大がありました。2月1日の委員会時点では、フェーズ8の人員体制に更に全庁応援を10名追加している旨のご答弁がありました。その前日から、東京都が「うちサポ東京」を設置し、中野区でも2月1日から活用しています。それを踏まえた保健所体制は現在どのようになっているのか伺います。第5波では東京都での感染者数は最大6000人弱でしたが、第6波では2万人を超えました。最大一日あたりの陽性者数が1000人規模となってもおかしくなく、フェーズ9以降の設定が早急に求められます。オミクロン株よりも感染性が高い変異株も出てくる可能性もある事から、更なる感染拡大時のための体制整備も必要と考えます。見解をお聞かせくだい。

 次に危機管理体制について伺います。
2月1日の危機管理・感染症対策調査特別委員会には、「オミクロン株感染拡大に係る事業継続計画の緊急点検等について」が報告されました。1月19日の蔓延防止措置等重点措置決定とともに、東京都が事業者に対して事業継続計画の再点検が要請されていることから、緊急点検を行った旨の報告でした。
保健所応援体制等の対応も含めた、職員の想定欠勤率は20%で、点検を行った業務の対象期間は2月1日から3月31日です。今回、点検を行った旨の報告はされましたが、その中身については報告されませんでした。必要な区民サービスの着実な確保・継続を図るためとは言え、その中身には区民サービスに影響を及ぼすものも含まれている事と考えます。区民の皆さんにご理解をいただく為にも、公表が必要と考えますがいかがでしょうか。
保健所体制は12月に報告があったように、第5波を受けて感染拡大に向けた体制整備が行われました。一方で、今回の緊急点検についても公表はされておらず、応援する側の体制制整備ができているのか見えづらい状況にあります。区の職員が行っている業務には、インフラに関わる事業や、保健所の逼迫により業務が増えた部署などもあり、一律に人を出すことはできないと考えます。杉並区では図書館を閉鎖して応援職員を拠出するなど、思い切った対応を実施しました。中野区では平成30年に「中野区政のBCP(中野区事業継続計画)」を改訂しました。その後、組織編成や事務事業が見直される中で、これまでこの計画を改定したという報告は受けていません。今回の新型コロナウイルス感染症はまさにこの危機発生時に当たると思いますが、区は現在この計画に基づく対応ができているのでしょうか。計画の見直しが必要と考えますが、いかがでしょうか。
第6波は感染拡大が急速で、対応が後手に回らざるを得なかった面があることは否めません。しかし、こうした緊急時においては、思い切った対策が必要であり、区長がリーダーシップをとって大胆かつ迅速な対策を実施していくことが求められます。そのためには危機管理部門が権限をもって対応していくべきと考えますが、区の見解をお示しください。

2022.02.16

第1回定例会で一般質問しました!①



令和4年第一回定例会におきまして、立憲民主党・無所属議員団の立場で一般質問を行います。質問は通告通りで、その他はございません。
はじめに、所信表明のうち、(1)区長の4年間の実績と総括について伺います。区長は4年間の区政運営を振り返り、今後の課題を示されたのち、「引き続き区政という重責を担うことに全力で臨む決意を新たにいたしました」と2期目の出馬宣言をされました。区長は就任後初の区議会で所信表明を述べられ、その際に4つの柱として掲げられた1つめが「中野区を子育て先進区へ」です。子育て先進区を目指すことを目標にもったことにより、多くの子育て支援や子ども施策が前進したことは大変評価しています。
今定例会で審議予定の子どもの権利条例や、さらには来年度改定予定があり、子どもの貧困対策計画や子ども若者計画なども含まれる「子ども子育て支援事業計画」などにも期待をしています。区長は、所信表明で多くの実績を述べられました。それらの事例以外にも区立保育園の一定数の存続、保育園の医療的ケア児の受け入れ、区立保育園使用済みおむつの持ち帰りの廃止、保育園入園案内の冊子見直し、区立幼稚園の存続、就学援助対象者の拡充などがあります。こうした取り組みの影響もあり、2021年度版「共働き子育てしやすい街ランキング東京編では、6位に中野区がランクインしました。子育て先進区の実現に向けた道筋は明らかになり、多くの新たな取り組みに着手する事ができました。実効性を高めるための工夫に努め、今後もしっかりと進めていただきたいと考えます。
国は、「こどもまんなか社会」の実現に向けて、令和5年度にこども家庭庁を創設する予定であり、昨年12月に内閣官房にこども家庭庁設置法案等準備室を設置しました。ようやく国が同じ方向を向いてきたことは歓迎します。先日、区の子ども子育て会議において、同室内閣審議官がこども政策とこども家庭庁創設について講演されました。その中で、子ども政策に関し他省に属しない事務を担い、各省庁の間で抜け落ちることがないよう必要な取組を行うとともに、新規の政策課題に取り組むことをポイントとしてあげ、そのために、予算と人員体制を十分に確保していくと意欲的にお話をされていました。区長は、施政方針説明において、子育て先進区を目指し、国や都の政策をリードしていくと述べていますが、そのためには、こども家庭庁創設を見据えて、予算や人員の確保などの体制拡充を進めていくことが必要であると考えます。区長の決意を伺います。

次に児童館について伺います。
1/31に開かれた子ども文教委員会では、「令和4年度児童館運営について」が報告されました。第4回定例会で児童館条例が否決されたことを踏まえ18館の運営をするというものです。令和4年度の運営について子ども文教委員会では、会計年度任用職員や派遣活用も考えていく旨のご答弁がありました。しかしながらわが会派としては、児童館は地域のネットワークをつくるための公平性、安定的な事業経営、公共性、継続性が必要であり、当面の間区の職員による直営での運営が必要と考えます。また、児童館を集約化し、中野区の積み重ねてきた直営での児童館運営のノウハウの共有や、人材育成のできる環境を早急に整備すべきです。令和4年度も直営の方向性が示されていますが、どのように体制を構築し、ノウハウの継承、人材育成を行っていくのか区の見解を伺います。
先に策定された区有施設整備計画は、計画的に財源を確保しながら、区民のニーズに応じたサービス提供のための適正配置と安全・安心な施設利用のための更新・保全を行うとしています。4年前、区長は児童館を一定数残す事を公約として区長選に当選されました。第4回定例会において条例は可決されませんでしたが、児童館を含む地域子ども施設の整備を着実に進めるべきと考えますが区長の見解を伺います。

区長は就任以降、ボトムアップ型の区政を目指されてきました。ボトムアップには、区民との対話によるものと、区役所内職員からの提案によるものとあります。まず、区民との対話について伺います。これまで、区民と区長のタウンミーティングにとどまらず、児童館で子育て家庭との意見交換会「子育てカフェ」も行ってきました。こうしたタウンミーティングに加え、区長自らが様々な子ども関連団体や介護・福祉の事業所へ足を運び現場の声を聞いてきました。さらに、基本構想策定時の無作為抽出ワークショップの実施なども区民との対話を大切にしてきた姿勢ととらえています。これまで行ってきた対話の効果を区長はどのようにとらえているのでしょうか、伺います。
こうした取り組みは前区政では行ってはいませんでした。以前視察に伺った豊島区では、若年女性施策を推進する際に、NPOや地域団体からの現場の声により、スピーディーに施策を進める事が出来たと伺いました。日ごろから関係を築いていく事の大切さを学びました。区は、こうした団体や事業者との関係構築を今後どのように行っていくのか伺います。
区長は施政方針説明で、区民と区長のタウンミーティングの実施方法を工夫することにより広聴機能の向上に努めますとの事ですが、具体的にどう考えているのか伺います。
また、区民との対話の前提として、区政の情報が届いている事が必要だとしています。これまで、わが会派からも様々な提案をしてきました。区の情報発信力を高めるとともに、ホームページなどのユニバーサルデザインを進めた事は評価します。最初に取り組んだ区報のカラー化や、広報アドバイザーの導入、SNSの充実も図られ、区民に、よりスピーディーに情報が届くようになりました。こうした取り組みの積み重ねが、コロナ対策での発信にもつながったと感じています。

令和四年度予算での検討中の主な取組では、HP改修に取り組むとされています。利用する区民目線での改善や更なる多言語化、また、ホームページ上のアンケート機能の向上が進むことを期待しています。広報の目的は、必要な人に必要な情報が届くという事です。以前の区政では、ほとんどの事業について区報とHPで案内しているだけの状況でした。ひとり親世帯への給付金や、高齢者へのワクチン接種予約支援は、支援が必要な方々に必要な情報を届けようという姿勢が見られ、まさに区長の考えるアウトリーチの考え方に基づいています。今後は、区役所全体がこうした広報マインドを持つことが必要です。若手職員に対する広報の研修は行われていますが、それと併せて広報アドバイザーの更なる活用も必要だと考えます。区の見解をお聞かせください。
次にボトムアップ型の区政への転換のうち、職員からの提案について伺います。施政方針説明では職員提案制度を改善したと記載がありますが、どのように改善したのか伺います。一方で、各部署発信の政策提案は、その数も質も部署によって差異が大きいのではないかと感じます。庁舎内のボトムアップ型の区政への転換はまだ道半ばであり、課題があると感じています。令和2年度予算は執行停止がありました。本来は、それらの事業は令和3年度予算で最優先に取り組むべきはずなのに予算化されていないものもあります。ボトムアップできる文化を作るためには職員のモチベーションを継続する事も重要です。現在の評価制度は企画部や子ども教育政策課など、政策をつかさどる部署と管理系の部署で人事評価の基準が同じです。政策を生み出すことに評価軸をシフトしなければ、長年培った区役所文化は変わらないと考えます。人事評価の仕組みを変えるなど、取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。

以上の4点は、成果が上がりつつあるといえますが、課題もあります。基本構想で示しためざすべきまちの姿の実現に向けて、中長期的視点も持ちつつ、区長が先頭に立って、取り組みをしっかりと進めていく必要があると考えますがいかがでしょうか。伺いましてこの項の質問を終わります。