日本人女性が「勇気ある女性賞」を受賞
『アサド政権下で逮捕されたシリア人の人権活動家、エボラ出血熱と闘うギニア人の看護師。
そんな女性たちとともに米国務省の「世界の勇気ある女性」賞を受賞したのは、妊娠・出産を理由にした職場での嫌がらせ「マタニティーハラスメント(マタハラ)」の被害者支援に取り組んできた小酒部(おさかべ)さやかさん(37)だ。主要7カ国(G7)出身者が受けるのは初めて。日本人が受賞したことから垣間見える現実とは……(中略)
米議会調査局は昨夏、女性の活躍を成長戦略に盛り込んだ安倍政権の「ウーマノミクス」政策について報告書をまとめた。「男女平等が特に労働現場で他の先進国に比べ立ち遅れている」とし、都議会での女性蔑視ヤジ問題にも触れ、「女性リーダーを見下し、女性の役割は家庭にあると見なす根深い政治文化を露呈させた」と指摘している。』
http://mainichi.jp/select/news/20150327k0000m040012000c.html
セクハラやマタハラを含めて、日本では人権意識が非常に低いと思います。昨年の都議会でのセクハラ野次もそうですが、小酒部さやかさんがこの賞を受賞された事を契機に、世界のスタンダードを認識/意識すべきだと思います。
渋谷区のパートナーシップ条例の委員会採決を傍聴
テレビなどでも話題になっている、同性カップルにも結婚相当の証明書を発行する、渋谷区の「渋谷区男女平等および多様性を尊重する社会を推進する条例」の委員会審議を傍聴してきました。
少しだけご報告。条例は自民→反対、公明 共産 民主 無所属→賛成でした。
自民党の反対討論では、議会軽視や憲法との整合性、教育現場での過度な教育が行われる懸念などが述べられました。
一方、賛成した公明 共産 民主はともに、人権を扱う条例案なのにもかかわらず、関係団体への説明が後手だったり、丁寧さに欠ける事が指摘をされました。
委員会採決の後、付帯意見の決議も自民党以外の賛成多数で可決されました。
付帯決議は、
一、男女平等・多様性社会推進行動計画の策定にあたっては、区民と事業者に対して講演、説明会を開き、条例の理念を徹底するよう努められたい。
一、「診断後」、「治療中」である性別変更前の性同一性障害者へ特段の配慮を講じるよう努められたい。
一、パートナーシップ証明発行の区規則策定にあたっては、運用前に少なくとも2回以上、委員会に報告するよう努められたい。
一、パートナーシップ証明発行の区規則においては、丁寧に、公平に、かつ厳格に運用するよう努められたい。
一、相談及び苦情への対応にあたっての関係者名等の公表は避けるよう努められたい。
一、男女平等と多様性を尊重する社会を推進するための拠点施設につきては、渋谷女性センターアイリスの運営委員会を継続するとともに体制を拡充し、これまでの女性団体等の活動が後退することのないよう努められたい。
31日の最終本会議で採決を行い、可決されれば4月1日から施行される予定です。
中野区議会は全国で14番目に「若い」自治体議会
毎日新聞で平均年齢が低い「若手議会」のランキングが掲載されました。平均年齢が若いほど、議会改革が進んでいるという評価もあるようです。
中野区はというと…全国で14番目に若い議会となりました。
記事をのぞいてみると、それでも平均年齢は50歳を超えています。
中野区議会で4年前当時、20代当選は同じ民主党の森たかゆき区議(当時28歳)と私(当時29歳)のみ。
今は20代議員はいませんが、30代議員を見てみても、森さん、私、共産党の浦野さん、無所属の石坂さんの4名のみ。
決して若い議会ではないと思うのですが、おそらく他の議会が「若くない」という事で、相対的に「若い」と評価されているのでしょうね。
http://senkyo.mainichi.jp/news/20150319mog00m010012000c.html
区の公共工事入札で、談合が疑われる事案があったことが発覚
先週、3月13日(金)はこの任期中では最後となる定例会の最終日でした。
通常、定例会最終日は、それまで審査してきた議案(条例)や各会派から提案される意見書などの議決が行われます。ところが、今回は最終日になって総務委員会で審査するべき議案が2本追加提出されました。
その内容は、中野区立第四中学校の校舎耐震補強工事工事請負契約についてと南中野区民活動センター等新築工事請負契約についてで、いずれも区が発注する公共工事の入札に関わるものです。通常であれば、このような議案は予算の議決の日の本会議で上程され、委員会に付託され審査されます。このタイミングで追加提出されたのにはビックリするような理由があることが判明しました。
入札に参加したA社とB社が作成した区への資料の中に、全く同じものが含まれていたというのです。区としては、そのことに気付いた後、入札に不正の疑いがあることから一度入札を無効にし改めて入札をやり直したそうです。この事から、通常のスケジュールでの議案提出が間に合わなかったと説明がありました。
それぞれの会社がそれぞれ作成した資料が全く同じものになるということは普通では考えられません。区の担当者は結局最後までこの言葉を使いませんでしたが、談合があったことを強く疑わせるものです。今後、この件は入札監視委員会に報告され審査が行われることになります。
区の対応は果たして正しかったのでしょうか。区は3月に開かれる入札委員会にこの事案を報告するとのことですが、この委員会は入札監視委員会の定例の会議です。談合を疑わせるような重大な事案があったのであれば、緊急に会議を開催し迅速に次の対応を進める事も出来たと思います。区が今回の件をどれだけ重く受け止めているのかにも不安が残る対応だったように感じます。
我が会派はこれまでの議会の中で、随意契約のあり方の見直し、総合評価方式で選出した事業者の選出理由の明確化、応募事業者の提出書類の情報公開など、より開かれた入札制度の実現を様々な形で求めてきました。このような事案が起きてしまったという事は、これからも重要な課題としてこの問題に取り組まないといけないと強く感じています。今回の件を受けて区はこの事業者に対し「中野区が実施する入札への1ヶ月の参加禁止」という罰則のみを課しています。これで再発防止策がとられたとは思えませんし、不正抑止のためにはより重い罰則を課せるよう検討するべきなのかもしれません。
いずれにしても任期の最後の最後になってこうした入札制度への信頼が揺らぐような事件が起こってしまったことを大変残念に思います。
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