決算特別委員会にて総括質疑を行いました!
昨日、平成26年度第三回定例会の決算特別委員会にて総括質疑を行いました。
取り急ぎ、私の質問原稿だけブログにアップさせていただきます。
答弁は後ほどアップさせていただきます。
「平成26年第3回定例会決算特別委員会にて民主党議員団の立場から総括質疑を行います。質問は通告の通り、1つめに行政評価について、2つめにがん対策について伺います。その他で1点、感染症対策について伺います。
はじめに、行政評価について伺います。その中で、1つ目に外部評価について伺います。平成25年度各会計の歳入、歳出決算額合計は、歳入が1827億9292万7000円、歳出が1793億1753万5000円といずれも前年度と比較して増となりました。また、中野区は平成12年度から試行による行政評価を開始し、平成14年度から外部評価をこの行政評価制度に取り入れています。行政評価の目的は、目標と成果による区政運営の考え方に基づき、区の仕事の成果や効率性などを区民の視点で評価し、事業の見直しへつなげる行政評価を継続して行っていくこと。そして5つの目的として、1.仕事の目的を明確にする(区の仕事の目的・目標を、数値により客観的に明らかにする)2. 仕事の成果を管理する(仕事の必要性・有効性・効率性などを管理する。)3. 区の仕事を十分に説明する(客観的に評価して結果を公表し、行政運営の透明性を高める。)4. 経営(マネジメント)サイクルの確立(評価を基に目標や事業の見直しを行い、成果を高める。)5 .職員の意識改革(成果目標を明確にして職員の意識向上を図る。)としています。
この行政評価制度も毎年、PDCAサイクルの中で評価・変更されてきていますが、中野区は昨年、平成25年から外部評価のシステムを大きく変更されました。復習になりますが、昨年からどのように変更したのか教えてください。
今までは8月に行っていた外部評価を1月に実施し、これまでよりも時間に余裕を持ったスケジュールになりました。これは、平成25年度からは決算値も含めた評価を行ったという事ですが、どのように予算に反映していく方針か教えてください。
平成26年第一回定例会予算総括質疑の森議員の質疑の中で、外部評価委員の公開ヒアリングに先立ち、分野ごとに事業説明会を実施し、その中で施策ごとに事業概要や事業実績に関する確認や質疑を行ったと答弁がありました。どこからどこまでを公開にし、どこまでを外部評価という公開の場で行うかという判断は、どのように決定したのでしょうか?
平成25年度外部評価の大きな変化の1つが、3年間で全分野の外部評価をするというところかと思います。今までは、分野での自己評価の後、すべての分野を外部評価委員の方々に評価していただくという手順を踏んでいたのを、昨年からは自己評価後に内部で評価をする。そして、全分野を3年にわけ1/3ずつ外部評価委員会に評価していただくとなりました。中野区の行政評価の中で、内部評価と外部評価の位置づけはどうなっているのでしょうか。どうしても時差が出来てしまうため、内部評価と外部評価で評価に違いが出てしまう可能性もあります。あくまでも内部評価が中心なのでしょうか?そのすみわけを教えてください。
外部評価の総括と今後の課題のところで「プレゼンテーション面で行政担当者に不慣れな点が多々あったことは否めない」「貴重な区民との対話の機会と捉え、効果的なプレゼンテーションを心がけてもらいたい。そして、一方的な業務説明ないしは業務の正当化を図るばかりではなく、外部評価委員との対話を通じて、業務改善のためのヒントを得ようとする積極的な姿勢、取り組みを期待したい」とのコメントがあります。これまで平成25年度の外部評価は11回目を迎えましたが、そもそも外部の目を入れ、評価をしていただくという事は、業務改善のためではないのでしょうか?正当化をはかるばかりではなく、と言われてしまう事は、行政評価への形骸化では、と感じてしまうのですが、いかがでしょうか。
また、区は区民への行政評価を広く知ってもらうために、行政評価のパネル展や過去にはフォーラム等を行っていますが、もちろんそれも大切ではありますが、まずは職員に対し行政評価への重要性を理解するようつめるべきではないでしょうか?見解をお聞かせください。
外部評価結果の中で、唯一C判定をされているのが経営室の「経営分野」になります。その要因は、評価項目の3つ(1.成果指標の目標達成度(成果指標の妥当性を含む)、2.事業実績、3.事業執行の効率性)のうち、1.成果指標の目標達成度「5.7」だと見受けられます。「外部評価結果の主な判断理由・根拠」を見ると、「分野の目標達成度は平均85%を超えており、おおむね良好と言える。しかし、区政目標における「成果指標値」が向上した割合は、経営分野だけでコントロールできるものではないので、成果指標として妥当ではない。また、秘書業務やサンプラザ事業などの施策で成果指標が設定されていないことは適切でない」とされています。また、1年前を振り返り、平成24年度内部評価の資料を見ると、内部評価での同じ項目「成果指標の目標達成度」は「5.6」で、評価結果の主な判断理由・根拠には「分野3成果指標の平均達成率から目標達成度は7点とした。成果指標のうち、区政目標における成果指標の向上率は定量的に把握できるものではなく、より適切な成果指標を検討すべきである。また秘書、サンプラザ事業の2施策でも、成果指標を設定すべきである。(成果指標の妥当性0.8)」とされています。内部評価、外部評価ともに同じような指摘をうけています。この指摘をされている、「区政目標における成果指標の向上率は定量的に把握できるものではなく、より適切な成果指標を検討すべきである。」という部分ですが、分野によっては指標が定量的に把握を出来ないものも出て来て仕方がないと私は考えています。ただ、外部評価委員から指摘を受けたわけですので、きちんと説明はあるべきだと考えます。平成26年度の成果指標にはどのように反映されているのでしょうか。
今、経営分野を例にあげましたが、今年度の評価について、設定された目標値に対する疑問が多く出されています。目標値設定の根拠を評価表に明示するとともに、暦年の目標値についても評価表に記載することが望ましいとの提案が全体会でされたとのことですが、これに関してご担当として今後どのように取り組んでいくつもりか、お聞かせください。
次に、平成25年度の内部評価についてお伺いを致します。
昨年から新たな行政評価制度として内部評価を取り入れています。内部評価においては、まず主管部が自己評価を行い、その評価結果に基づき、他部による部間相互評価を実施。さらに、各部長で構成する内部評価委員会による評価を行ったとの事です。今年度の内部評価ですが、行政監理分野としてPDCAサイクルの中で、制度として前年から何か変更点はあったのか教えてください。
内部評価の結果の表し方として、総合評価点が9~10点はA、7~8点台はB、4~6点台はCとなり、主要施策の成果(別冊)各分野の行政評価結果を見ますと、Aが3分野、Bが36分野、Cが6分野となっています。C評価の6分野を見てみると、情報改善分野、産業都市振興分野、地域活動推進分野、子ども教育経営分野、学習スポーツ分野、地球温暖化対策分野がここに含まれています。その内、学習スポーツ分野以外の5分野はいずれも、「指標の目標達成度」が低いために全体の評価を下げてしまっている結果となっています。その中でも、10点満点の半分を切る5点以下となった分野を取り上げたいと思います。
まず、情報改善分野は平成24年度の内部評価では、この「指標の目標達成度」で「8」を獲得している中、平成25年度の内部評価では「4.8」と大幅に点数をさげています。主な判断理由を見てみると、平成24年度には、「目標達成度は平均すると100%を超えている。(目標の達成度 10点)分野の成果指標は研修受講のみで、全体最適化やシステム変更等に関する指標が設定されておらず、分野全体を表す指標の設定が必要である。(成果指標の妥当性 0.8)」となっています。一方、平成25年度内部評価では、「指標の達成度は分野及び施策全体で平均87.4%であることから、達成度評価は6とした。研修受講に関するものや見直しによる財政効果額など、必ずしも目指す状態を表していない指標、一概に経年比較できない指標も見受けられるため、妥当性は0.8とした」となっており、4.8とかなり低い結果になっています。この評価結果をご担当さんはどのように感じておられるか、また、今後この評価を受けてどのように取り組んでいくのかお答えください。
次に産業都市振興分野ですが、平成24年度「5.6」だったものが平成25年度内部評価で「4.8」となっています。平成24年度の主な判断理由を見ると「目標達成度は、分野目標に対する指標に加え、施策指標の中で打合せ回数や事業件数など、施策目標の成果指標として適切でないと判断したものを除き、各指標の達成度を平均化して 7点と判断した。数値が把握できない指標を分野目標に設定するなど、不適切な指標が見受けられるため、成果指標の妥当性は 0.8とした。」と書かれています。平成25年度の主な判断理由は「分野・施策の10指標のうち、数値化できた指標は5項目であり、そのうち2項目は目標を達成した。数値化できた項目を全体的に評価して6点とした。一方指標の達成度を示すことができない指標もあることから妥当性は0.8とした」となっており、こちらもまた低い結果の「4.8」をつけられました。この評価結果をご担当さんはどのように感じておられるか、また、今後この評価を受けてどのように取り組んでいくのかお答えください。
外部評価のところでも取り上げましたが、この成果指標が妥当であるとかないとか、それぞれの評価の中で、様々な指摘を受けています。もちろん、PDCAサイクルの中で指摘を受けた部分に関しては改善していく必要はありますが、この成果指標が毎年コロコロ変わってしまうと、毎年の事業実績を判断できなくなっていまいます。一方で、成果指標が妥当でない場合、事業実績自体をはかる事が出来ません。毎年、この「成果指標が妥当ではない」議論を目の当たりにする中、チェックの後のアクションが取られているのか本当に心配です。今後、区としてこの問題をどのように解決していくのかお聞かせください。
一番指標の目標達成度が低かった分野は地域活動推進分野でした。平成25年度の評価結果はそこだけみると「4.0」。総合評価点でも5.5と、全45分野の中で唯一6点を切り、一番低い評価結果となっています。平成24年度の総合評価「6.7」も決して良い結果ではありませんが、そこからも大きく点数を下げています。評価結果の主な判断理由・根拠ですが、指標の目標達成度に関しては「分野の成果指標がすべて前年度実績より低下しており、特に「地域住民相互で見守りや支え合いの活動をしている割合」指標は、3年連続低下が続いている。」と指摘をされています。また、事業実績のところでも「緊急連絡カードの発行枚数等、実績が上昇しているものもあるが、分野の成果指標は低下しており、事業が分野目標を達成するために効果的な取り組みとなっていない」と書かれてしまっています。区長の肝いり施策としてスタートしたはずの「地域支え合い推進分野」が非常に低い評価を受けている事を危惧している。
まず、地域住民相互で見守りや支え合いの活動をしている割合が3年連続で低下している事に関して、またこの低い評価結果をご担当さんとしてどのようにとらえているのかお聞かせください。
総括質疑の初日に我が会派の佐伯委員からも指摘をさせていただきましたが、日本では高齢化がどんどん進み支えられる人が増える中、中野区で行っている「地域支え合い推進」が必要だという事は共通認識だと思うが、どうやって担い手を確保していくのでしょうか。一般質問我が会派の森議員が取り上げましたが、2013年中野区区民意識・実態調査報告書の「定住理由」で「子育て・教育環境がよいから」をあげた方は2.5%のみ。一方、「転出理由」の14.1%が「子育て・教育環境がよくないから」と答えています。区から何かをしてもらったという実感、満足感があり、そこで初めて区のため、地域のために何かをしようとする方がほとんどだと思います。子育て環境でこのようなアンケート結果が出る中、若い世代はどんどん離れてしってしまうのではないかと感じます。ここに関してはしっかりとビジョンを持って取り組んでいただきたいと要望しておきます。
さらに、今後、災害時要支援者名簿や行動計画の作成がこの分野に加わってくる中、支える側の町会自治会の方々、もっと言えば、すこやかの職員さん達の疲弊がとても気になっています。一人一人の負担が大きくなっていく中、本当に乗り越えていけるのか区の考えを教えてください。
一方、A評価となった事業は3事業:住民情報システム分野、保険医療分野、選挙管理委員会事務局。選挙管理委員会事務局の評価は3つの評価項目すべてで9.0を獲得し、総合評価も9.0になっています。分野の目標は、1.選挙が公正に誤りなく、かつ効率よく行われるとともに、区民が投票しやすい環境が整っている。2.区民が高い政治意識を持ち、自由な意思で積極的に投票に参加している。という2点です。1の目標に関しては確かに高い実効性を発揮していますが、2の目標に関しては少し疑問に思う点があります。
平成25年参議院選挙は53.07%、平成22年は54.54%。都知事選挙は平成26年46.70、平成24年12月は61.80%。また、平成25年度の都議会議員選挙の投票率は43.10でした。1つ前の平成21年の都議会議員選挙の投票率54.01%と比べると約11%も投票率が下がっています。確かに、天気や顔ぶれ、マスメディアの報道など、多くの外的要因が投票率を左右する事も確かではあります。以前、外部評価で指摘を受けた事から、「投票率の推移」を成果指標から省いた事も記憶してはいますが、2の目標に対しての指標が見受けられません。「区民が高い政治意識を持ち、自由な意思で積極的に投票に参加している」事がわかる指標は、投票率そのものだと思います。むしろ、それ以外にはかる術がないと思います。選挙管理委員会事務局がどれだけ努力しても、成果があがらない事もあるかと思いますが、達成できる、できないにかかわらず、やはり指標として設けるべきと考えます。例えば、23区平均と比べて高い投票率を推移するなど、絶対的な数字ではなく相対的な数字を目標に掲げる事も可能だと思います。いかがですか?
続いて、「主要施策の成果別冊」の33ページ、広報分野の中で平成25年度からの新規事業としてFacebookページの活用があります。分野の成果に対する自己評価の中にも記載がありますが、中野の魅力発信のために25年4月からフェイスブックの掲載を開始し、約1500人の読者を獲得することにより身近な区政情報等を届ける事ができた、と書かれています。区のホームページへの誘導が基本だとは思いますが、若い世代が多く利用しているSNSで発信する事は、普段あまり区政に関心を持ってもらえない層にアウトプットをするという事につながると思います。私も「いいね!」を押し、フォローさせていただいていますが、とても充実した内容になっていると感じています。ご担当さんのご努力だと思いますし、今後ももっとよりよいものにしていっていただければと思います。そこで伺います。現在のページの「いいね!」数、各投稿に対するいいね!数の平均、各投稿のリーチ数を教えてください。
次に、今後のページへのいいね!数の目標があれば教えてください。
また、運営の課題点などはありますか。
FBページは有料広告が出せるという事で、企業やブランドのページ利用が促進されてきました。例えば、集客したいイベントに関する情報や、区にとってとても重要な情報を発信する際などの広告の利用についても検討してみるべきと考えます。「中野区にお住いの方限定」で広告を出すことも可能です。もっと言えば、年齢層を絞る事も可能なため、見てもらいたい層限定にリーチする事も可能です。是非、利活用を考えてみてはいかがでしょうか。
区報、ホームページとも違う層への広報として、FBは一定の情報発信が出来るツールであるため、区政に興味を持ちにくい層への新しいものとしてこれからも引き続き活用していっていただきたいと思います。
さまざまな分野や施策の評価について触れてきましたが、内部評価にしろ、外部評価にしろ、他の手法にしても、行政評価を行い改善していくことはとても重要だと考えています。ただ、形骸化されてしまっていたり、やっていても仕方がない、改善されない事には、やっている意味もなければそれこそが予算の無駄につながってしまいます。また、さきほども例にあげましたが、「中野区区民意識・実態調査報告書」の結果は普通に暮らしている区民が区政に対してどのように考えているかが見えるものになっています。外部評価で評価をされる学識経験者や区政に積極的に携わっていただいている公募区民とはまた違う目線でいらっしゃると思います。せっかくお金をかけて大々的な意識調査をしているのであれば、内部評価や外部評価とあわせて、こういった調査結果も取り入れていっていただきたいと思います。中野区が行っている行政評価が自浄作用を発揮し、わかりやすい、効果が見えやすい制度になっていくことを期待し次の質問にうつります。
続いてがん対策について伺います。
私が生まれた1981年から日本における死因の1位はがん、2位は心疾患、3位は脳血管疾患となっており、厚生労働省が発表した世代別の死亡原因を見てみると、ゼロ歳~4歳は先天性の異常、5歳~9歳は不慮の事故、10歳~14歳ががん、15歳~39歳までが自殺、40歳~89歳までががん、90歳~99歳までが心疾患、100歳以上が老衰と各年齢層で死因に違いが見られました。また、女性に限ってみると、20代~30代は子宮頸がんが非常に多くなっており、40代~は乳がんが死亡原因のトップになっています。
我が国では、平成18年6月にがん対策基本法が成立し、平成19年4月施行されました。その年の6月にがん対策推進基本計画が閣議決定されました。平成21年7月には、厚生労働省にて「がん検診50%推進本部」が設置されました。平成24年6月には、がん対策推進基本計画の見直しが閣議決定されています。がんは今から国をあげて取り組んでいかなければ、団塊の世代が75歳を迎える2025年問題には到底対応できなくなってしまう、大変重要な課題だと考えています。
今月9月はがん征圧月間となっており、また来月10月は乳がん検診の早期受診を推進することなどを目的として行われる世界規模の啓発キャンペーン、ピンクリボン月間です。中野区では、9月のがん征圧月間にあわせ、9月4日に子宮がんに関するミニ講座を開催。講師には、今年4月にがん協定を締結した新渡戸文化短期大学臨床検査学科の尾形教授にお願いをされました。この「子宮がんに関するミニ講座」にはどれくらいの方が参加されたのでしょうか。このような協定に基づいた取り組みは今後も続けていくのかあわせてお聞かせください。また、このミニ講座の他に、がん征圧月間の中で、区としてどのような取り組みをしているのか教えてください。
また、10月のピンクリボン月間ではどのような取り組みをする予定か教えてください。
ピンクリボン月間では、大きな建物にピンクのリボンを装飾したり、東京タワーのライトアップがピンク色になったり、全国的にも様々な啓発活動が行われますが、是非中野区も一層の啓発につとめていただきたいと思います。
中野区では、平成24年度事業見直しにより、平成25年度のがん検診の見直しが行われました。その中には胃がんペプシノゲン検査を廃止し、ハイリスク審査の導入。肺がん検診廃止、そして大腸がん検診の受診手続きの簡略化が行われました。まず胃がんハイリスク審査の導入の目的を教えてください。次に、肺がん検診廃止の理由を教えてください。また、大腸がん検診の受診手続きの簡略化をされたとの事ですが、どのように簡略化されたのか、また受診率の向上にはつながったのか教えてください。
現在、中野区で行われているがん検診は、乳がん検診、子宮頸がん検診、胃がん検診、大腸がん検診です。Q まず、乳がん検診ですが、H24年度の受診率は22.8%だったのに対し、H25年度は20.4%と受診率が下がってしまいました。この受診率がさがった原因を区としてはどのように分析しているのでしょうか。
次に、子宮頸がん検診も受診率が下がっています。H24年度に21.3%だった受診率がH25年度は20.3%になってしまいました。子宮頸がん検診の受診率がさがった理由はどのようにお考えでしょうか。お答えください。大腸がん検診はH24年度受診率が21.6%だったのに対し、H25年度には29.1%と大幅にあがっています。さきほど事業見直しで申込み手続きの簡略化があげられましたが、それが原因と考えてよろしいでしょうか。もし他にも理由で考えられることがあれば教えてください。次に、胃がん検診ですが、H24年度の受診率は3.6%だったものがH25年度は4.2%と受診率が微増しています。受診率があがった原因はどのようにお考えでしょうか。微増とはいえ、日本人の死因ががんの方のうち、一番多いのがこの胃がんになります。それにも拘わらず、4.2%と他のがん検診に比べても低受診率が続いている理由はどのようにお考えでしょうか。区の見解を教えてください。
さまざまな取り組みをしていただいている事は重々承知していますが、今並べた受診率を見ても、国が掲げるがん検診受診率50%の目標には到底及ばない状況です。今後もさらに努力をお願いします。
検診率向上はとても重要な予防策でもありますが、見落としがちなのは、検診を受診された方で要精密検査と診断された方がきちんと精密検査を受けていただく事です。検診の診断結果で「要精密検査」と診断された方の中には、病気が発覚することを恐れ、逆に精密検査を受けないという選択をしてしまう方も多くいらっしゃいます。でも、当たり前のことですが、要精密検査が出た方にこそ、病気の早期発見をしていただき、もしがんが見つかった場合は早期に治療に取り掛かっていただく必要があります。
現在、中野区では、要精密検査と診断された方が確実に精密検査を受診する体制を築くために何か実施している事はあるのでしょうか。また、精密検査を受けた方の結果は把握されているのでしょうか。お答えください。
次に精度の高い検診についてお伺いします。
子宮頸がん検診の細胞検査では、従来綿棒を使用し採取をされてきましたが、綿棒採取だと細胞数が少なく精度が低いとされてきました。中野区では、数年前から綿棒採取とベセスダブラシの併用としてきましたが、現在区内で行われている検診ではベセスダ式にすべて移行されたのでしょうか。教えてください。検診率は中々あがらず、20%前後の方々のみ検診を受けている事は事実ですが、せっかく受診をされている方の検診精度は高いものであるべきと考えています。全て移行されたという事で、安心しました。
次に、細胞診とHPVのウィルス検査との併用検診について伺います。平成25年から国ではモデル的に併用検診を全国の34自治体で実施しています。国よりも先進的に併用検診をスタートさせていた島根県出雲市のデータでは、初期的には費用が大きくなるものの、HPV検査で陰性が出た場合、現在隔年で行っている子宮頸がん検診を3年ごとに伸ばすことが出来るため、長期的にみると自治体の財政負担も軽減されるとされています。もちろん、女性も検診頻度を少なく出来るため、精神的負担を軽くできることからも、併用検診はとてもメリットが大きいものだと感じています。国のモデル事業が終わり、検証後に自治体への通知が来る事になるかと思います。将来的にガイドラインに入った時のために体制を整えておくべきだと考えますが、区の現状を教えてください。
今年度、中野区では子宮頸がん検診20歳~40歳の未受診者に対し、はがきにて受診勧奨を行っています。私自身は区役所の検診で受けていますが、中野区の検診に登録していないため、私のところにも届きました。今回、帝京平成大学の学生さんにご協力をいただき、この勧奨はがきを作成されたとの事ですが、とても見やすく、かつ、必要な内容がすべて盛り込まれており、とても素晴らしい出来になっていると感じました。これにより、平成25年度はさがってしまった受診率が平成26年度に大幅にアップしてもらえる事を期待しているのですが、今までに区に対してあった問い合わせ件数を教えてください。
また、ご担当として、この未受診者に対する受診勧奨ハガキは検診率向上につながると思いますし、ご意見をお聞かせください。
今回は20歳~40歳の未受診者に対する受診勧奨でしたが、こういったスポット的な受診勧奨はとても効果があると考えます。子宮頸がん検診での継続も含めて、他の検診でも実施してみてもいいのではないかと感じますが、いかがでしょうか。
制御不可能な発癌リスクとして、遺伝、加齢、などがあげられる一方、制御可能な発癌リスクとしては喫煙があげられます。喫煙者の中には、ニコチン依存症に陥っている方がおり、中々禁煙をしようとしてもニコチンへの依存と習慣依存により、自らの意思でやめる事が出来ない事も多いのが現状です。最近は、禁煙外来も多く存在しNRT(ニコチンリプレイスメントテラピー)例えばニコチンガム、パッチ、内服薬を利用し禁煙治療を行う方もいらっしゃいます。現在、喫煙に関する区民への情報提供はどのような形で取り組まれているのでしょうか。
また2020年東京オリンピック・パラリンピック開催も喫煙を考えるべき契機になりえます。IOCは1988年以来、オリンピック大会における禁煙方針を採択し、会場の禁煙化をはかってきました。2010年7月にはWHOと「タバコのないオリンピックをめざす協定」にも調印しています。2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいても、北京やソチと同様に、オリンピック開催までに「受動喫煙防止条例」を施行する必要性があるとも言われています。6年後も見据え、小中学校での教育や区民への周知など、徹底していっていただきたいと思います。
がん対策基本法の制定もあり、全国ではがん対策に力を入れる自治体が出て来ています。そういった背景もあり、自治体によってがんの現状には大きな格差がある、と東京大学公共政策大学院の埴岡(はにおか)健一客員教授はおっしゃっています。まず、がんの死亡率に大きな差があり、さらに専門的医療スタッフなど医療資源についても地域格差があります。現在、32道府県でがん対策推進条例が制定されており、残念ながら東京都を含む15都県はいまだ未制定です。平成24年に見直しが閣議決定された「がん対策推進基本計画」の第5「がん対策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項」の中には、「都道府県による都道府県計画の策定」も含まれております。まず、都道府県でがん死亡率の格差がある事を、担当としてはどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。教えてください。
東京都では、都議会民主党ががん対策推進条例を議員提案したものの、廃案になった経緯がありますが、東京都内でも豊島区と日野市ががん対策推進条例を制定。現在、世田谷区でも検討がされているとのことです。その他にも、公表出来る段階ではなくとも、制定に向けて検討中の自治体もあると漏れ聞いています。高齢化社会を迎えていく中で、予防医療の観点からもがん対策は喫緊の課題だと考えます。Q 中野区でも制定に向けて検討をしていくべきではないかと考えますが、区の見解をお聞かせください。
豊島区では小学校6年生、中学校3年生に年間1時間ずつ「がんに関する教育」を行っている。これは、健康教育の一環として、がんの仕組みやがん予防に関する正しい知識を学ぶこと。また、児童・生徒の教育だけでなく、家族でがんの予防について考え、家族全員が意識を高められるようにする事を目標に行われています。国でもがん対策推進基本計画の中の目標で「がん教育・普及啓発」をあげており、子どもに対するがん教育の在り方を検討し、健康教育の中でがん教育を推進するとあります。将来への予防という観点からも、中野区でも実施してみるべきと考えるが、いかがでしょうか?
色々な角度から、がん対策に関して質問をしてきましたが、子宮頸がんのHPVとの併用検診や、がん教育、都道府県との連携など、国でも今後様々な動きも出てくる事が予想されます。冒頭にも述べましたが、がんは今から国をあげて取り組んでいかなければ、2025年問題には到底対応できなくなってしまう、大変重要な課題です。今回、子宮頸がんの未受診者に対する受診勧奨もとても上手く進んでいると感じています。こういった成功事例も参考に今後も一層努力をしていただきたいと申し上げ、この質問を終わります。ありがとうございました。」
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