第1回定例会が閉会致しました。
2月17日から始まった中野区議会平成26年第1回定例会がさきほど閉会致しました。
区長の4選目出馬表明を含んだ所信表明からスタートし、予算審議
賛成は議長を除く自民党(若林しげお、高橋かずちか、内川和久、
反対は、共産党(浦野さとみ、金子洋、長沢和彦、かせ次郎、来住
みんなの党(後藤英之、石川直之各議員)は退席しました。
私たち、民主党議員団はこれに関し、反対の討論を酒井たくや幹事長が行いました。
討論の内容は以下になります。
「上程中の第27号議案 中野区自治基本条例の一部を改正する条例に民主党議員団の立場から反対の討論を致します。
この議案は、自治基本条例の7条の第2項 活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連続して3期を、超えて在任しないよう努めるものとする。第3項 前項の規定は、立候補の自由を妨げるものと解釈してはならない。
この2項3項を削る、いわゆる、区長の任期を3期12年を超えないよう努めるとする多選自粛の部分を削除するモノであります。
中野区自治基本条例は、区民の参加により区政を運営していくことを定めるとともに、区民の最大の幸福を実現するための区民、区議会、区長のそれぞれの役割を定め、平成17年4月に制定されました。制定までには、多くの参加と時間が費やされ、庁内の職員プロジェクトチーム、有識者・公募区民による審議会、区民との意見交換会やパブリックコメント、そして、区議会の慎重な議論を経て成立に至りました。このような自治の基本原則を定めた条例は普遍的なモノであります。6月に区長選を控えての、区長の任期に関わる部分の条例変更は自身の選挙のためとしか取られず、到底 区民の理解を得られるモノではありません。これまで費やした時間や議論、自治の基本原則とは一体、何だったのでしょうか。
これより幾つかの問題点を指摘します。
まずは手順・手続きについて
今回の条例変更の考えは唐突に示され、区民への周知・意見交換会・パブリックコメントが行われませんでした。第7条の区長の在任期間の項を変更するなら、意見交換会・パブリックコメントの手続きが必要であると我が会派の佐伯議員が25年の第3回定例会 決算特別委員会 総括質疑においても指摘しました。自治基本条例 第14条 区民参加の手続き 第1項の3には ア 区政運営に関する基本的な方針を定めることを内容とするもの イ 広く区民に義務を課し、又は権利を制限するものに係る改正に関しては原則として、意見交換会及びパブリック・コメント手続を経るものとしております。
我々は区長の在任期間に関する条例は、これらに大きく関わるモノであり、意見交換会やパブリックコメントは必要であると考えます。今提案により、自治基本条例において保障された一つの区民参加の手続きが軽視されたことは問題であります。昨年の決算特別委員会の総括質疑では、一度この条項の改廃にはパブリックコメントは必要であると答弁しながら、翌日になって「パブリックコメント」は必要なしと答弁訂正がなされました。その背景には今回の様なタイミングでの条例変更提案の意図があったのではないかとすら考えます。もし、この条項の改廃の考えがあったならば、早い段階で提案の意思を示せば本会議一般質問、予算特別委員会でも議論が出来た訳でありますし、議会中継や区議会だよりなど区民への情報提供も大きく変わっていたはずです。事が大きくならないよう、少しでも情報が広まらないような条例提案にも見受けられます。
次に多選の弊害についてでありますが
首長は人事権・予算編成権・許認可権等、総理大臣よりも権限が多く、大統領に近い権限を持つと言われます。権力が長期集中する所には腐敗が生じるという考えから、国政の場においても、遡ると、幾つかの主要政党においても多選を禁止する議員提出議案が出されております。法案化には至っておりませんが、大勢が首長の多選の弊害を認識し、権力が長期集中化しないような、何らかの方策が必要であるとの見解です。
一般的に多選の弊害といわれているのは、次のような6点があります。
(1) 独善的傾向が生まれ、助言を聞かない等の政治の独走化を招く。
(2) 人事の偏向化を招き、職員任用における成績主義に歪みを招く。
(3) マンネリズム化等による職員の士気の沈滞。
(4) 議会との関係に緊張感を欠き、議会とのチェックアンドバランスが保てない。
(5) 長期にわたって政策がかたより、財源の効率的使用を阻害する。
(6) 日常の行政執行が事実上の選挙運動的効果を持ち、それが積み重ねられ る結果、公正な選挙が期待できなくなり、有能な新人の立候補が事実上困難になる。
というモノで、我々会派もそのようなことから、多選を制限する条例は必要であると考えます。
同様の条例を持つ自治体では、その首長ご自身の任期のみを定めているにも関わらず、当区では自治の基本原則である自治基本条例の中に盛り込み、恒久的なもとしている点も大変に評価するモノでありましたが、今回の条例変更により、今後、多選を積み重ねることが出来る土壌が生まれることは、中野の未来に大きな影響を与えるものです。中野の自治・地方分権を大きく後退させる7条の2項3項を削るべきではありません。
次に議会の姿勢について
平成17年の自治基本条例が制定された当時の総務委員会での審査においてはこの第7条の2項3項を削る修正案が提案されましたが、賛成少数で修正案は否決されました。すなわち議会の大勢が7条の2項3項を削るべきではなく、活力ある区政運営を実現するため、多選を制限する必要があるという判断をし、姿勢を示しました。今回の条例提案は当時と同じように7条の2項3項を削るモノであり、一転してこれを認めることが出来るのでしょうか。二元代表制のチェック機能を果たすべく、しっかりと議会がブレーキを踏む必要があと考えます。
最後に区長の政治姿勢について
中野の自治の基本原則である、中野区自治基本条例が簡単に変更されることは大問題であります。自治基本条例の制定に際しての区長の在任期間に対するパブリックコメントでは、任期を定めるべきではないという意見や、自治基本条例に盛り込むべきではなく、別途条例を定めるべきという声に区側は「特定の者がこの権限の集中する区長の職に長期にわたり在任することは、自治の理念に照らして好ましくはないと考えます。」との立場を示しています。多選は中野の自治の理念に照らすと好ましくないという事が区としての考えだったはずです。今回中野の自治の理念を変更しようとする重大な提案にも関わらず、庁内で十分な議論が行われた形跡も見えず、手続きが不透明であまりにも乱暴です。まさに多選の弊害である独善的傾向が際立ったモノであります。
また、区長は、日頃から、自治基本条例は中野の自治の基本原則であると仰っており、庁内職員もそのように認識されております。策定する時はPTを作り時間と議論を積み重ねたにも関わらず、どう考えても自身の選挙のために自治の基本原則を拙速に変更する姿勢を現場職員はどのように感じられるのか。これでは庁内が閉塞感に包まれてしいます。
区長は区長の任期は二期8年と訴えられ初当選されました。初当選後の所信表明において「区長という職は、重い責任と権限を伴うものであり、一人の人間が長い間その職にあり続けた場合は、惰性に流れたり、政策に片寄りやゆがみができてくるなど弊害を生じることになると認識をしています。私は、区長の任期は2期8年を限度とすべきであると考えています」と述べられました。このような、区長の姿勢や思い、街頭での訴えに区民は共感し、そして応援頂いたことにより厳しい選挙戦に薄氷を踏む勝利を収めることが出来たのではないでしょうか。更に3選目の出馬に至っては、自治基本条例に定める、区長の任期は3期12年を超えないよう努める多選自粛条例が成立したことに立候補の理解を得られたと2期8年の公約を破り立候補し当選されました。
そして今回4選目の出馬のために、区長の任期を3期12年とするよう努める条項を削除するという姿勢。自身のご都合により、中野の自治の基本原則である条例を作ったり変更することは断じて許されるものではありません。まさに多選の弊害である政治の独走化の象徴であります。
提案の手順・手続き、改正の内容、区長の政治姿勢を到底認める事は出来ません。区長は今回の一連の行動について、記者会見等で「けじめ」という言葉を使われました。しかし本当のけじめとは、自らが作った条例を破らんがために、その条項を削除することではなく、しっかりと条例を守り、潔く身を引き、後身に道を譲ることこそ「本当のけじめ」であることを申し上げ反対の討論と致します。」
中野区自治基本条例の多選自粛規定を削除する条例が提出されました。
3月12日の本会議で、とんでもない条例が区議会に提案されました。
「中野区自治基本条例の一部を改正する条例」で、中身は第7条の2項および3項を削除するというものです。
「第7条 区長は、区民の信託にこたえ、区の代表者として、公正
2項 活力ある区政運営を実現するため、区長の職にある者は、連
3項 前項の規定は、立候補の自由を妨げるものと解釈してはなら
提案理由は、区長の在任期間にかかる規定を削る必要があるため。はい、まったく理由になってません・・・。自ら策定した多選自粛の規定を区長自ら削除する前代未聞の条例改正です。田中大輔中野区長は、区議会定例会の初日、6月に行われる区長選挙で4期目の出馬を表明しています。12年前の最初の選挙の際、公約は2期8年。それを破った口実はご自身が制定した3期12年の多選自粛規定を含んだ自治基本条例。4期目に出たくなっちゃったから、自治基本条例の多選自粛規定を削除する条例改正案を区議会に出してくる。これをどうしたら肯定出来るんでしょう???こんな事を、中野区民は絶対に許しちゃいけない。この条例改正案を否定できない区議会なんて、議会としての役割を放棄していると言える、と私は思います。中野区民のみなさん、怒ってください。
この間、各報道機関が報道したリンクを貼ります。参考にしてください。
3月11日(火)
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014031102000113.html
3月12日(水)
NHK
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20140312/5884851.html
3月13日(木)
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20140313/CK2014031302000114.html
産経新聞
http://sankei.jp.msn.com/region/news/140312/tky14031222150004-n1.htm
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20140313-OYT8T00024.htm?from=tw
3月15日(土)
朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASG3G5SZ6G3GUTIL03B.html
読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20140315-OYT8T00059.htm?from=tw
毎日新聞
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20140315ddlk13010135000c.html
2月28日予算総括質疑⑤その他(光熱水費について)
1.平成26年度予算について
2.施設の整備について
3.女性特有のがん対策について
4.国際交流について
5.その他
(中村延子)最後にその他の項目で、1点、区有施設の光熱水費について伺いたいと思います。
昨年第一回定例会の本会議一般質問で、コンサルタント会社を利用したガスの削減について提案をさせていただきました。その際、経営室長から、そのためには新たな費用を要することもありまして、供給事業者と協議を重ね、独自に経費の節減に今後とも努めていきたいと考えております、とご答弁されています。その後、予算特別委員会総務分科会で我が会派の森議員から、その件について再度質問をした際、「基本的には埋められるというふうに思っております。コンサルタント事業者の方にしても、さまざまなガス供給事業者の割引の仕組みを調べ上げた上で、そのエネルギーのユーザー側の使用データをもとにベストマッチングを考えていくんだと思うんですけども、それは同じように区の職員としても、事業者側のいろいろな料金設定を十分知った上で、中野区としての消費量、これを見きわめてベストマッチングを考えていく。それは十分可能だというふうに考えています。」とご答弁されています。
今回、総務73で「主な施設のガス料金の決算額および使用量」という資料を出していただきました。ありがとうございました。この資料を見ると、どの施設も毎年使用量は減っているのにも関わらず、ガス料金は増えています。こうやって使用量そのものを減らしても、ガス料金そのものが高くなってしまえば、経費として出ていくお金は増えてしまいます。
ご努力をされていないとは思いませんし、実際に使用量は減っているわけですから、そのご努力には評価をするところでありますが、ガス料金が年々あがる中、それだけでは実際の光熱水費の削減にはつながらないというところもこの表を見てわかるところだと思います。
昨年この提案をしてから1年しか経過をしていないので、その後のご努力が次の決算値に反映されるのかもしれませんが、一番大切なのは、供給業者と使用者だけではなく、そこに第三者の目が入るという事がとても大切だと思います。民間コンサルを入れ、削減した額の一部をお支払するのは、最初だけです。その後何年も同じ額削減が出来るわけですから、区にとって利益しかないと思います。もう一度、契約の見直しによる削減を、民間活力を利用し行う事を検討すべきと考えますがいかがでしょうか。
(施設担当)区は現在、区庁舎をはじめ一部の学校施設に、ガスの最大時間使用量を把握する計器を取り付けております。実態を調査しているところでございまして、近々この結果を見まして、東京ガスとの契約見直しを行っていきたいと考えております。多分、削減が可能であろうというふうに踏んでおるところでございます。
(中村延子)実態調査をされており、また契約の見直しも行っていくと言うことなんですが、先ほども申し上げましたが一番大切なのは第三者の目が入って、それが本当にガス業者が言っている金額でうんと言われなければいけなくならないということだと思っておりますので、これは要望としておきます。
2月28日予算総括質疑④国際交流について
1.平成26年度予算について
2.施設の整備について
3.女性特有のがん対策について
4.国際交流について
5.その他
(中村延子)次に国際交流についてお尋ねをいたします。
まず初めに自治体間の友好都市・姉妹都市交流についてお伺いを致します。すべての区の事業の実施する意義は、その事業がきちんと区民に還元されることだと思います。国際交流を実施する意義は、大きく2つにわけることが出来るのではないかと考えます。1つはグローバル人材を育てる教育に役立てる、という観点です。もう1つは災害時の相互援助という観点です。
文部科学省でも平成24年から「グローバル人材育成事業」を始めています。これは、若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化の基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる人材の育成を図るため、大学教育のグローバル化のための体制整備を推進する。もちろん高等教育でこのように推進する事もとても大切ですが、その基盤を作るのはもっと小さいころからの環境ですし、実際に平成23年度からは小学校での外国語活動も必修化されました。また、グローバルな人材を育てる上で大切な事は言語だけではありません。日本について客観的な目を持つことに加え、自分とは違う物の見方や考え方をする人がいるという多様性を理解し、またそれを尊重できるという事も大切ではないかと考えます。先週、「アンネの日記」が東京都内3つの市と中野区を含む5つの区の図書館で300冊以上が破られるという事件が起きました。一昨日の答弁で中野区内では5か所の図書館で54冊が被害にあったとのことでした。犯人はまだ捕まっていませんので、どのような目的で行われたことなのかは不明ですが、このような事件が起きてしまった事は国際社会における日本の恥でありますし、一層、人種差別を許さない姿勢や、表現の自由、多様性を大切にする心を育てていかなければいけないと感じしました。これこそがグローバル人材の教育だと思います。ただ、ふつうに暮らしている環境の中では、違う文化の方々と触れ合う機会が少ないのも現状です。
現在、中野区は中国北京市西城区と友好都市を、韓国ソウル特別市ヤンチョン区と姉妹都市を締結しています。西城区とは国際交流協会の事業で、少年野球チームの交流が夏に行われていますが、昨年度は国家間の情勢不安やPM2.5の影響もあり中止になっています。ヤンチョン区とは、2010年11月に締結してからいまだ交流の事業が決まっていません。一方、友好都市・姉妹都市ではありませんが、ニュージーランドのウェリントンとは、区内中学校に通う子どもたちとウェリントンの中学生が毎年行き来する交流事業が長年に渡り、続けられています。私自身も中野区国際交流協会の評議員として、中野区の子どもたちがウェリントンに行く際には、送迎会と帰国報告会、ウェリントンの子どもたちが中野区に来られる時はお別れ会に毎回出席させていただいています。交流を通して、多くの事を経験している子どもたちの姿を見ることが出来、本当に充実したプログラムとなっていることを実感しているところでもあります。まず、この友好都市・姉妹都市の自治体交流には、子どもたちの交流という観点を中野区は持っているのかお尋ねいたします。
(企画担当)友好都市である北京市西城区との交流におきましては、先ほどご紹介がありました中野区国際交流協会が少年野球を通じて両都市の子どもたちによる民間交流を既に行っているところでございます。一方、ソウル市特別区ヤンチョン区との交流につきましては、2010年に姉妹都市の締結をいたしまして行政交流の積み重ねをしながら、次なる段階として、民間交流をどのような形で行っていくか協議し模索をしているところでございます。友好都市交流の目的といたしましては、市民・区民の間での交流を活性化させることにあるというふうに考えてございます。その中には子どもたちの交流も入っているというふうに考えてございます。
(中村延子)今後、ヤンチョン区とは具体的にどのような交流を図っていくのか検討・調整をされると、これまでの質疑の中でご答弁されていますが、ウェリントンと行っているような子どもたちの交流事業を含め考えていくべきと考えますが、区の見解をお聞かせください。
(企画担当)姉妹都市間の交流は、行政交流にとどまらず、区民同士の交流へと発展していくことが望ましいというふうに考えてございます。ヤンチョン区とは今後も協議を重ねまして、子どもも含めた民間交流の在り方を探りまして、具体化していきたいというふうに考えております。
(中村延子)区長の施政方針説明の中で、「冷戦後のアメリカ一極集中型の世界から、中国の台頭によって、世界は新たな形になろうとしています。軍備を拡大する一方で、尖閣諸島や南シナ海など、膨張主義的な動きを繰り返す中国は、東アジアで新たな緊張要因をつくりだしています。日本への反発を強める一方、中国に急接近する韓国の動きも、新たな東アジア情勢を象徴していると言えます。このような中で、日本にとっては、米国との同盟関係を強化することが重要です。また、他のアジア諸国やロシアなど多様な国々と、さらに交流を深めていくことも重要になっています。」とおっしゃられています。区長が述べられた中で、緊張を作っている2つの国家は、中野区が姉妹都市・友好都市を持つ国でもあります。こういった国家間の情勢に影響されない友好関係を築いていくことこそ、友好都市や姉妹都市を締結した意義でもあります。ところが、西城区との交流はそれに影響され、周年行事が延期になりました。私も、あの状況であれば致し方ないと思いますが、それであればそういった影響を受けにくい新たな都市との交流も検討すべきだと考えます。今後の展望をお聞かせください。
(企画担当)国の立場や慣例等によりまして影響を受けてしまうこともやむを得ない場合があるというふうに考えてございますが、本来自治体間の交流というのは国家間の情勢に左右される、それとは別にあるべきであるというふうに考えてございます。現在交流のある自治体との関係を着実に進展させるということはもちろんでございますけれども、新たな自治体との交流の機会があれば、その時点でどのような関係づくりをしていくのかということについても検討していきたいと考えております。
(中村延子)自治体間交流で大切な視点2つ目は、東日本大震災以降特に意識をされている災害時の相互援助という観点です。中野区は山梨県甲州市、長野県中野市、福島県田村市と災害協定を結んでいるところですが、さらに大規模な災害が発生した場合は、その協力体制の相手方は国外に求めなければいけません。国という大規模な枠組みで集約する震災時のあらゆる対応よりも、友好都市間でのピンポイントの支援が、スピード、量、質において効果的だということは明らかです。さらに、一番重要な発生後、数時間の初動を考えれば、アジア近隣諸国こそが頼りになり、頼りにされる相手です。中野区は友好都市・姉妹都市ともにアジアの近隣国の都市との締結をしています。先日の一般質問で同僚議員からも災害協定に向けた質疑がありました。その中で、情報交換からはじめてゆく、というご答弁がありましたが、災害はいつ起こるかわかりません。スピード感を持って対応をいただきたいと思いますが、いかがですか。
(企画担当)これにつきましては、国外の都市との協定となりますため、防災・減災の観点から情報交換を進めるなど、できるところから積み上げていくということが必要であるというふうに考えてございます。
(中村延子)いずれにしても、自治体間の国際交流は一昔前の議員や行政の特権と言われるような、区民に還元されない交流になっては絶対にいけません。そう言われないためにも、戦略を持って行わなければいけません。周年行事での区の職員や議会、関係団体などの行き来も、関係を築いていく上で、必要かとは思いますが、それだけではなく、きちんと区民へ還元されるよう今後のご努力を期待しています。
次に、中野区内での国際交流についてお伺いいたします。近年、多くの外国人が日本に住まわれており、平成26年1月現在、東京では394410人、中野区では10949人の外国人が住んでいらっしゃいます。東京のような大都市では、「多文化、多民族」の共生という観点も常に持っていなければいけないと思います。
昨年12月4日に明治大学国際日本学部主催で行われた多文化共生フォーラムを拝見いたしました。その中で、さまざまな提言が中野区に対してされました。行政に出来ること、出来ないことも共にある、と感じましたが、中野区在住の外国人が抱える生活上の問題点で一番多いのが生活費、2番目に多いのが住まい、とのことでした。多くの諸外国に比べ日本の物価はかなり高い状況にあります。アルバイトも外国人というだけで、中々見つからないという現状もあります。四季の都市に入ってきた大学に留学するくらいですから、外国人留学生は優秀な学生だと認識します。こういった現状も踏まえ、四季の都市に入って来た大学と連携し外国人留学生を英語活動のALTとして活用するという考えはありますか。
(指導室長)現在区立中学校におきましては、英語科の中で必要に応じてALTを活用した授業を行っています。このALTですが、教科の目標を達成するために一定の質を保つ必要がありますので、中学校では派遣業務委託によってALTを活用しています。一方、小学校では教科ではなく英語活動の一環として、主にコミュニケーション能力の育成や異文化理解を目指しております。ALTにつきましては、学校の実態に応じて校長が適切と認められる人物に依頼をしているところです。しかしながら、小学校におきましても英語を教科として指導するような国の動きもございますので、ALTの小学校配置につきましては、今後外国人留学生も含めて、国の動向を踏まえつつ考慮していきたいと考えてございます。
(中村延子)昨年の質疑でもやらせていただきましたが、小学校の校長先生とお話した時に、中々人材を見つけることが出来ないと苦労されている部分もあると伺っていますので、是非よろしくお願い致します。
この多文化共生フォーラムでとられたアンケートの中で、中野区在住の外国人が何を中野に求めているか、というところで一番多かったのは地域の日本人との交流機会、との回答でした。地域とのつながりが出来ることにより、その後、地域貢献まで発展してくれる可能性を秘めていると思いますので是非ご検討いただきたいと思います。この多文化共生フォーラムの中で、外国人が日本にやってきて定住するまでのフェーズで第一段階が移住、第二段階が暮らし始め、第三段階が定着、第四段階が地域へ貢献と説明がありました。それを踏まえ、提言をされた後、区長は「外国から来た人々が中野区で第四段階までスムーズに生活が出来る基盤を作っていかなければいけないところに来ている」と発言されていました。その基盤というのは具体的にどのようなお考えなのでしょうか?お答えください。
(企画担当)外国人の方々も同じ区民として連携協力をしながら中野という地域社会の中で安心して暮らし続けていけるということが必要であるというふうに考えてございます。基盤と申しましても、具体的に申しますと、例えば日本語の習得や情報リテラシーの向上であるとか、交流の機会の提供であるというふうに考えてございます。
(中村延子)多文化共生フォーラムの中でも、外国語版区報の回数が他自治体に比べて少ないとか、中野区国際交流協会の存在をほとんどの方が知らないなどの広報の不足、また私も昨年第3回定例会で指摘をさせていただいた防災マップの更新遅れ、など、外国人の方々が中野区で生活するうえで、必要な情報が手に届いていないというところは、今後対策をとっていただきたいと思います。
一方、1月31日の中野駅周辺地区等整備特別委員会において報告された「区役所・サンプラザ地区再整備基本構想(素案)について」の中で、何度もグローバル化推進という言葉が使われています。先の一般質問でも、後藤議員の質問への答弁で、四季の都市には外国人留学生が多いことが基盤としていかせる、というお答えがありました。どのように生かしていくのか教えてください。
(企画担当)近くオープンいたします早稲田大学国際学生寮には870人の定員のうち、約半数は外国人留学生でしめられておりまして、今度の春でございますが、第一弾として約200人の留学生が入寮するというふうに聞いてございます。また、明治大学中野キャンパスの留学生は、大学と大学院をあわせて約270人在籍しているというふうに聞いておりまして、国際学生寮の寮生とあわせれば、昼夜、夜間を問わず多くの留学生が中野に滞在するということになるかと思います。既に明治大学や帝京平成大学の学生が地域の交流やボランティアに参加するという事例も出て来てございます。外国人留学生についてもそういった活動に参加いたしまして、母国語をいかした子どもたちの語学教育や例えば通訳のボランティアなど、地域貢献に携わることも考えられます。そのような力をいかせるように進めてまいりたいと考えております。
(中村延子)2020年オリンピック・パラリンピックの東京開催が決まり、今後東京へは多くの外国人が来街される事が予想されます。先週末閉幕したソチ五輪では、現地で英語がまったく通じず「Water」水すら通じない場面もあったと報道がされています。東京はそこまでではないにしろ、基本的に英語は通じず、国際オリンピック委員会も言葉の問題が大きな課題になる、と警鐘をならしています。
色々な方向で多文化共生、中野区内での国際化・国際交流について質問をしてきましたが、ここで申し上げたいのは、中野区は外国人の来街者、いわゆる観光客を増やしたいのか、もしくは中野区に住む外国人を増やしたいのか、どちらなのかというところです。観光客向けと居住者向けでは基盤の作り方がまったく変わってくると思います。「グローバル化推進」というとてつもなく大きな言葉でくくるのではなく、きちんと方向性を見定めて身の丈にあった、また誰もが共存し暮らせる中野区になるようそのための基盤整備を進めていただきたいと思います。
2月28日予算総括質疑③子宮頸がんについて
1.平成26年度予算について
2.施設の整備について
3.女性特有のがん対策について
4.国際交流について
5.その他
(中村延子)次に女性特有のがん対策についてお伺いいたします。
昨年の第4回定例会の厚生委員会でがん検診の見直しが報告されました。これは、国が実施していた「がん検診推進事業」で、子宮頸がん検診で20歳~40歳の5歳刻み、乳がん検診で40歳~60歳の5歳刻みの女性に検診受診の無料クーポンを配布していた事業です。平成26年度からこの無料クーポン事業が大幅に縮小され、「女性特有のがん検診事業」子宮頸がんで20歳のみ、乳がんで40歳のみとなりました。昨年12月頭にNHKが「無料クーポンの未受診者に対し、受診券の再発行をする」というニュースが流れましたが、この件に関して国からは何らかの通知はあるのでしょうか。
(健康推進担当)国からの正式な通知はまだございません。国の動向につきましては、1月下旬に東京都を通じて案が示されたところでございまして、平成26年度の補正予算による事業と致しまして、一定年齢の者に対する受診勧奨の実施や無料クーポン券の配布を行うというものでございます。
(中村延子)また、平成26年度予算の中で新規事業に20歳から40歳の女性で、子宮頸がんの検診未受診者に対し、受診勧奨を行うという事業が組み込まれました。これまで子宮頸がん対策を取り上げる中で、受診勧奨や再勧奨については、取り組んでいただくよう要望していましたので、本当に心から歓迎を致します。担当さんのご努力のたまものだと思っています。以前からも述べて来ましたが、子宮頸がんは細胞の異形成や前がん病変までに発見できれば、子宮の一部を切除することで治り子宮を温存が出来ます。その後の妊娠・出産も可能です。でも異形成や前がん病変までは、検診でしか見つけられません。子宮頸がんは発症のピークが30代にあります。まだ妊娠、出産を終えていない女性が子宮摘出を余儀なくされたり、まだ小さい子どもを残して命を落としたりといったとても悲しいケースが後を絶ちません。すべての方が、子宮頸がん予防について正しい知識を持ち、また検診の受診率が向上すれば、こんな悲しい事態を避ける事が出来ます。各種がん検診は死亡率の減少を目的にしていますが、子宮頸がんに関しては「子宮を温存する」という観点を忘れてはいけないと考えます。
そんな中、中野区の子宮頸がん検診受診率は平成24年度決算値で21.3%とかなり低いものとなっています。確かにこれは区民検診として子宮頸がん検診を受診した人の割合のため、職場等で受診している人は除かれています。仮に職場等で受診した人を含めたとしても35%に満たない数字です。欧米諸国の60~80%にはおよそ及ばない低い水準となっています。
今回行われるこの未受診者への受診勧奨ですが、どのような方法で行う予定か教えてください。また対象者が何人くらいになるのか教えてください。
(健康推進担当)区内に居住する20歳から40歳の女性区民のうち、区の子宮頸がん検診の未受診者およそ46700人に対して、はがきによる受診勧奨を行うことを想定してございます。
(中村延子)20歳から40歳ということなので、単身者も多く電話での受診勧奨は中々難しい中、はがきで勧奨をする、ということですが、手元に届いた時に目を引くものでないと意味がないと思います。小さい文字だけで、絵も図もないようなはがきでは、受け取った瞬間ゴミ箱に行きかねないと思います。何よりも、読んでもらわないと、そして検診に行こうと思ってもらわないと、予算をかけて実施する意味がなくなってしまいます。
奥多摩町では、若者に知られているキャラクター、Post Petを採用し、見てもらえる工夫をしています。ちなみに、Post Petの「モモ」は東京都乳がん検診普及啓発事業における公式キャラクターです。大阪府東大阪市や埼玉県川口市では、行政検診の「お得感」を全面に打ち出して目を引く工夫をしています。自己負担額のみの提示だと、その金額で受けられることが当たりまえのように見えますが、元々の金額を提示することで、自治体検診がどれだけお得なのかわかりやすく示すことができます。豊島区では、女子大生の子宮頸がん啓発グループ「リボンムーブメント」と連携し、検診デビューとなる20歳に向けて、同年代の女子大生が手書きのメッセージを送っています。
中野区でも、ただの受診勧奨ハガキではなく、今並べた各自治体のようにより受けてもらえる工夫を凝らした受診勧奨ハガキを送付すべきと考えますが、ご見解を教えてください。もし今どのようなものにするか、検討状況があれば、あわせて教えてください。
(健康推進担当)受診勧奨の実施にあたりましては、特に若い女性の視点からの勧奨ということが、非常に重要と考えてございます。帝京平成大学の学生にはがきのレイアウトなどの協力を依頼するといったことを予定してございます。
(中村延子)また、この事業は平成26年度のみの新規事業なのか、もしくはこれから恒久的に継続していく事業なのか教えてください。
(健康推進担当)平成26年度の受診勧奨にいたしましては、20歳から40歳の女性区民に対する子宮頸がん検診の受診勧奨を予定していますが、その後の実施方法につきましては、国の動向などを見ながら今後検討していきたいと考えてございます。
(中村延子)「NPO法人 子宮頸がんを考える市民の会」が昨年「全国主要都市 子宮頸がん予防対策実態調査報告書」を作成しました。自治体による行政検診は料金・受診期間・申し込み方法などに様々なローカルルールが存在し、必ずしも受診者の目線に立った対応がとられているとはいけない現状を踏まえ、主な自治体における子宮頸がん予防対策の取り組みを調査し、その違いを可視化することを試み、行われました。対象とされた自治体は全国主要都市50区市(これは全国で女性人口が多い上位50区市)と東京都52市区町です。この中で、子宮頸がん予防対策の総合評価結果が発表されており、「大変優れている」、「すぐれている」、「一部改善が必要」、「かなり改善が必要」、「不十分」の5段階で評価されています。悲しくも、中野区は東京都52市区のうち12市区と並び「不十分」の最低ランクに評価されてしまいました。この調査は毎年行っていくとのことですので、26年度予算に組み込まれた受診勧奨が加わることにより、少しは評価があがるものと思われますが、担当さんとしてこの評価結果をどのように受け止められているかお聞かせください。
(健康推進担当)現段階では、今委員にお示しいただいた調査報告書の内容は把握しておりません。そのため、どのような基準をもとに総合評価を行っているか不明でございます。区といたしましては平成25年度より受診期間の延長などを実現したところでございまして、今後も区民検診の受診率向上にむけて、努力してまいりたいと考えてございます。
(中村延子)中野区には20代30代の人口が多く住まわれています。人口の30%以上もしめているところです。女性だけのものととらえる事なく、力を入れていっていただきたいと思います。
先ほども申し上げた通り、平成26年度からは無料クーポン事業が大幅に縮小され、子宮頸がん検診では20歳のみ、乳がん検診では40歳のみとなります。昨年12月の厚生委員会で20歳の無料クーポンでの検診受診率を確認したところ、なんと7.8%というとてもとても低い水準となっている事がわかりました。無料クーポンの再発行というニュースがありますが、さきほどご答弁いただいたように、いまだ不透明な状況です。20歳を迎える際に、予防啓発をしなければいけないと考えます。
今年1月13日に中野サンプラザで行われた中野区成人のつどいに出席させていただきました。新成人のみなさんには、様々な啓発グッズが配られました。中には東京都消費生活総合センターの悪質商法に気をつけろ!とか、鷺宮商店街のタウンナビ「さぎプレ」、「こころといのちの相談窓口」の案内やHIVエイズの基礎知識という冊子、はたちの献血キャンペーン記念品引換券、「妊娠がわかって色々悩んでるあなたへ」というすこやか福祉センターの連絡先一覧が書かれたものなどが入っていました。ここに子宮頸がん検診啓発グッズを入れてはいかがでしょうか。
(健康推進担当)「成人のつどい」で配布している啓発グッズですが、現在増加傾向にあると聞いております。今後、若い世代に対する子宮頸がん検診の効果的な啓発方法につきましては、そういったことも含めて検討していきたいというふうに考えております。
(中村延子)先ほどご紹介した、女子大生の啓発グループ・リボンムーブメントは2013年さいたま市とタイアップして映像を作成し、成人式で放映しています。リボンムーブメント以外にもさまざまな予防啓発団体が存在します。こういったところと連携し、一層の予防啓発に努めていただきたいと考えます。また、昨年4月からは明治大学と帝京平成大学が、今年4月には早稲田大学の国際コミュニティープラザが中野四季の都市にやってきます。その他にも、様々な専門学校が区内には多く存在します。こういった学校と連携を図る事も、とても大切だと考えますが、区の見解をお聞かせください。
(健康推進担当)子宮頸がん検診の、特に受診率の低い20代、30代の区民に対する受診勧奨につきましては、若い女性の観点からの受診勧奨は欠かせないものと考えてございます。今回の受診勧奨をきっかけにさまざまな教育機関や関係機関とも連携をとりながら受診率の向上を図ってまいりたいと考えております。
(中村延子)今回、未受診者への受診勧奨の予算措置がされたことは本当に大きなステップと言えます。命を守るだけでなく、将来生まれてくることが出来る命を育てる事ができる子宮を守る施策だと考えますので、是非この流れを止めることなく今後とも推進していただきたいと思っています。
2月28日予算総括質疑②施設の整備について
1.平成26年度予算について
2.施設の整備について
3.女性特有のがん対策について
4.国際交流について
5.その他
(中村延子)続きまして、施設整備について質疑をさせていただきます。昨日の質疑と少し重なる部分がありますが、私なりの観点で質問をしたいと思います。2月6日の建設委員会で、今後の大規模公園整備について報告があり、その中で「(仮称)本町2丁目公園」と「(仮称)弥生町6丁目公園」についての説明があったと聞いています。
今回、本町2丁目の用地を公園にする、というお話は、私だけかもしれませんが、昨年まで建設委員会に身を置いていましたが、一度もそんな報告はなかったと思いますし、かなり唐突な感が否めません。なぜこのお話がこんなに急に出てきたのか、また本町2丁目用地を公園整備にあてる、という方針はどのように決まったのか教えてください。
(都市基盤整備担当)公園整備の用地につきましては、平成19年12月21日に本町2丁目地区都市基盤事業用地といたしまして、中野区土地開発公社が国家公務員協会連合会より取得したものでございます。当初は民設地とあわせて取得をし、国費・都費を活用いたしまして整備できる面積の1ヘクタール以上を確保する計画でございましたけれども、民設地のエリアが得られませんでしたので、平成21年度に暫定整備工事を行いまして平成22年度より暫定解放を行っているところでございます。また東京都が平成25年11月に都市計画公園として認定されれば、交付金の対象となる都市計画交付金の運用方針を見直したことから仮称弥生町6丁目公園などと組み合わせまして、都市再生整備計画と位置付けまして国費の活用もできることから、今回の整備に至ったものでございます。また本町2丁目公園用地につきます方針につきましては平成21年に、本町2丁目3丁目まちづくりをすすめていく中で、防災機能を有する緑豊かな公園ということで、計画されていたものでございます。
(中村延子)長年塩漬けになっていた土地であるということですが、中野区内にはほかにも同じく長年土地開発公社で購入しながらも、さまざまな理由で手がつけられていない土地がどれだけあるのか教えてください。また、そのような土地はどのような方針で整備していくのか教えてください。
(経理担当)中野区土地開発公社が取得し10年以上ということで保有しているということでお答えいたします。中野駅北口広場整備事業用地2か所を平成6年と平成10年に、中野駅南口市街地整備事業用地1か所を平成6年に取得してございます。
(中野駅周辺地区整備担当)今答弁がありました、用地の整備方針についてお答え致します。中野駅北側の公舎用地については中野駅地区整備事業の中で、南側の公舎用地については中野2丁目再開発の中でそれぞれ活用していく予定となってございます。
(中村延子)昨年7月の総務委員会で、「国家公務員宿舎跡地利活用方針」というものが所管事項の報告で説明され、その中の「区の利活用の基本的な考え方」では、国家公務員宿舎の廃止・移転の機会を捉え、跡地の利活用が可能なものについては都市再生の推進に資するよう戦略的な活用を図ると述べています。合計11か所の跡地について記述がありますが、その中で弥生町6丁目にある「弥生寮等」の12,665.22㎡に関しては、活用策として「公園として整備し、広域避難場所としての防災機能の確保等を図るとともに、清掃車庫の移転先として活用する」とされています。
弥生町6丁目の国家公務員宿舎跡地は、長い間廃墟となっており、神田川を挟んで東京メトロの車庫がある事もあり、周辺はかなり静かで薄暗い場所です。夜、近くを歩いた事もあるのですが、少し恐怖感を覚えるほどです。現存の建物を壊し、見通しが良くなる事は地域の人間としても歓迎します。ところが、あの土地は大きな段差があり、傾斜もかなり急な場所となっています。本会議一般質問でも、区長の答弁で「傾斜を活かした公園づくり」をされると発言されておりますが、どうやって傾斜を活かした公園づくりをするのか具体的に全く見えてきません。段々畑ならぬ段々公園を作るおつもりなのでしょうか。具体的に、「傾斜を活かした公園づくり」とはどのようなものをイメージしてらっしゃるのかお答えください。
(都市基盤整備担当)来年度につきましては、清掃車庫も含めまして施設基本計画を策定していく中で具体的にどのような公園を整備していくか決めていくことになります。また、基本的な公園の整備イメージというところでございますけれども、まず1点目が崖地をスロープ化し敷地全体を園路でつなぎまして、一体的に利用できるようにしていきたい。また2点目としては、傾斜をいかし、例えばソリですとか、滑り台、そういった遊びそれからアスレチックを取り入れる、3点目としては軽スポーツができるような広場の整備、そして4点目としては芝生、樹木を配置し緑豊かな交流の場となるような公園、それから広域避難場所の指定のされている位置に配備されますので、災害活動拠点となる公共スペースを確保する、こういったイメージを現在は持っているというものでございます。
(中村延子)弥生町6丁目用地の整備では大規模公園の整備の他に、清掃車庫を新たに設置するとの方針です。清掃車庫の場所については、今まで様々な経緯があったと伺っています。10か年計画第2次では、清掃車庫の移転地は区役所の移転用地となっています。
ご答弁でも清掃車庫の早期移転が必要不可欠と区長はおっしゃっていました。もちろん、現在の清掃車庫の場所から新たな場所に移動しなければ、中野駅周辺の第2期整備に支障をきたすことになりますし、弥生町6丁目に持ってくるな、ということでは決してありません。ただ、もともと南側にお住いの区民は、中野駅に行くよりも新宿へ出る方が便利なため、中野駅周辺の再開発の恩恵はほとんど受けていないわけです。これまでも、中野駅周辺ばかり、という声を地域で聞いてきました。中野駅周辺の再開発が遅れるから、弥生町6丁目に清掃車庫を持ってくることを認めろと言われても納得が出来ないのも現状だということを職員の方々には理解をしていただきたいと思います。その上で、近隣住民の方々へはしっかりと丁寧に対応をしていっていただきたいと思いますが、いかがですか。
(ごみゼロ推進担当)お答えいたします。清掃車庫につきましては、今後の計画の進捗に応じ、近隣のみなさまに情報提供をすすめ、意見交換の場を設けまして、近隣のみなさまのご理解がえられるよう、丁寧な対応をはかってまいりたいと思います。
(中村延子)今回、(仮称)本町2丁目公園と(仮称)弥生町6丁目公園の整備方針が出てきたわけですが、今までの公園整備、例えば(仮称)南部防災公園や(仮称)本町5丁目公園の時よりも急で突然出てきた感が否めません。確かに、青梅街道より南の地域では、公園面積が一人当たり0.4㎡、南部防災公園、本町5丁目公園、本町2丁目公園、弥生町6丁目公園の整備後でも0.96㎡とそれでもそこまで多くはないという現状ではあります。一方で、東中野4丁目5丁目地域では公園面積が0.17㎡と非常に少ないのにも関わらず、東中野小学校跡地は売却してしまう、という矛盾も出て来ています。これから学校再編によって、統廃合しなくなってしまう学校も出て来る予定です。
すべての区有施設の在り方、施設配置の在り方を検討したうえで、どの地域にどの施設が必要かきちんと検証し計画をたてるべきと考えますが、いかがでしょうか。
(企画担当)今後の区有施設の在り方につきましては、地域や区全体の中長期的な視点から方針を定めて対応していく必要があると考えてございます。施設の再配置や改修、長寿命化などにつきまして、早期に検討してまいりたいと考えております。
(中村延子)このように急に公園を整備するという方針が出てきたり、一方売却をしないと言っていた施設を売却すると決定したり、その時その時の場当たり的な対応にどうしても見えてしまい、きちんとした計画に沿っていないように感じられます。こういう場当たり的な対応を繰り返していると計画があっても、きちんと遂行されるのか、信用が出来なくなってしまいます。これでは区民の納得は得られないと思いますので、きちんと学校跡地を含めた施設整備計画・方針を出していただきたいと要望をしておきます。
2月28日予算総括質疑に立ちました!①
2月28日に、民主党議員団を代表して予算特別委員会にて総括質疑を致しました。
文字起こしができ次第順に項目ごとに質問および答弁をアップさせていただきます。
1.平成26年度予算について
2.施設の整備について
3.女性特有のがん対策について
4.国際交流について
5.その他
(中村延子)平成26年第一回定例会予算特別委員会において民主党議員団の立場から総括質疑をさせていただきます。質問は通告の通り、1.平成26年度当初予算について、2.施設の整備について、3.女性特有のがん対策について、4.国際交流について、5.その他で光熱水費についてお伺いを致します。どうぞよろしくお願い致します。
はじめに、平成26年度当初予算についてお伺いを致します。
平成26年度一般会計当初予算は1206億8700万円と平成25年度当初予算に比べ36億4600万円増となりました。本会議一般質問でも話がありましたが、本年は6月に区長選挙が予定をされています。多選自粛についてはさまざま私も思いがありますけれども、我が会派の先輩議員3名全員が質疑を致しましたのでここでは触れません。他の自治体では、首町の選挙が行われる年の予算は骨格予算とするところも多くあります。昨年ですと、4月に市長の改選があった小平市で、改選前に骨格予算を通しています。予算特別委員会の冒頭で小平市長は「平成25年度予算におきましては、定例会初日に述べさせていただきましたとおり、年度当初に市長選挙が予定されておりますことから、4月以降の市長が新たな施策を実現する財源的な余地を残し、同時に市民生活にできるだけ影響が生じない形で、いわゆる骨格予算として編成をさせていただきました。このため、本予算案につきましては、4月当初から継続して実施していく事業等が中心となっており、着手のおくれなどにより支障を来すことのないよう編成をさせていただきました。」と述べられています。
小平市長は選挙にも立候補され、再選を果たされていますが、選挙があることを考慮し、選挙で別の方が当選する可能性を見越したうえでの紳士的かつ選挙結果を尊重した対応だと感じます。一方、中野区では6月に新しい区長が当選する可能性がありながら、その前に再び組織にも手を加えるなど、あたかも6月からも引き続き現区長が中野区政を手放さない、ご自身で背負っていくような姿勢が垣間見えます。組織にしても本来ならば再選されてから手を加えるべきかと考えます。予算にも同じことが言えます。もし選挙で新しい候補者が当選した場合、施策的な方向転換も考えられます。そういった意味でも、施策的なものは含めない骨格予算にすることが、選挙を迎える自治体としてあるべき姿ではないかと考えます。まず、今回なぜ骨格予算ではなく、本格予算を組むことになったのか教えてください。
(予算担当)当初予算を組むことになりますと、事業に一時的な停滞を招くことになりまして少なからず区民生活に影響を及ぼすことになるという風に思ってございます。こうした事態は避けなければならないという風に考えてございます。区では様々な事業につきまして、毎年度の予算編成の中でその編成過程を事前に明らかにするため、区民生活に影響のある主な取り組みを公表しまして議会に報告するとともに区民との意見交換を重ねさらに議会の審議をいただくといった開かれた予算編成を行ってきてございます。26年度予算でこうした考え方に基づきまして継続性をもって着実に予算を編成することが、区民生活にとって欠かすことの出来ない事業を滞ることなく計画的かつ安定的に実施することになるという風に考えてございます。このことが区民にとっても最も大事なことだと考えて取り組んでいます。
(中村延子)選挙は民主主義の根幹です。選挙結果を踏まえたうえで、施策の予算措置や施策のスムーズな遂行のための組織改正は妥当だと考えますが、選挙直前のこの時期にこのような対応は、これでは民意を軽視しているのではないかとすら感じます。もし新たな区長が誕生した際、その新区長が施策の方向性を変え予算措置が必要になった場合、補正予算として組み替えるという考えでよろしいのでしょうか。
(予算担当)その時の区長の考え方によると言う風に考えてございます。
(中村延子)本格予算をこの段階で組み、例えば新たな区長が誕生した6月後に補正予算を組むと更に財政規模は膨らんでしまいます。すでに財政の非常事態という言葉を使いながら、財政規模は4年連続して大きくなっています。せめて、年度当初につけなければ問題が生じる部分と、区長選挙後の予算づけても問題のない部分をわけて示すべきではないかと考えますがいかがでしょうか。
(予算担当)繰り返しになりますが、継続性をもって着実に予算を編成することが、区民生活にとって欠かせない事業を滞ることなく安定的に実施することになるという風に考えてございます。このことが区民にとって最も重要なことであるという風に考えてございまして、現在ご提案している予算が区民にとって最善な予算だとこのように考えてございます。
(中村延子)いずれにしても、この時期に組織をいじり、予算措置もしてしまう、というのは首町による行政の私物化と見られかねない対応と指摘を致しまして次の質問に移ります。
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